残り４戦を全勝すれば勝ち点１２だが

　水戸に０－１で敗れた札幌。これでプレーオフ圏の６位大宮とは勝ち点差１１ポイントとなった。残り試合はあと４試合。全勝すれば１２ポイント取れて、ひっくり返せる可能性はあるが、相当のことがない限り難しい。サポーターのためにも残り試合をどう戦い、プロフェッショナルとしての姿勢を見せられるか。次節の千葉戦では意地を見たいものだ。

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　Ｊ１の鹿島対京都のゲームは最後のワンプレーで鹿島のＦＷ鈴木が執念で押し込み、１－１のドローに持ち込んだ。１点ビハインドで押し込みながらも水戸のゴールを割れない札幌の状況は、追い込まれた鹿島に似ていた。足をつりながらも気持ちで押し込んだ鈴木は確かにすごかった。鹿島の勝負強さ、したたかさはどこからくるのだろう。

鹿島の勝負強さを見習いたい

　ジーコさんの頃からコツコツ積み上げてきたもので、札幌の選手にすぐ真似をしろと言っても無理な話である。勝負強さを身に付けるには、それなりの修羅場をくぐり抜けなければならない。切羽詰まった鹿島と札幌。札幌の方も崖っぷちにいるはずなのに、必死さが違った。どうも札幌の選手たちを見ていると、きれいにやろうとし過ぎていると感じる。

もう少しシンプルに考えてほしい

　精神論、根性論を語るつもりはない。戦術はもちろん大事だが、もう少しサッカーをシンプルに考えてほしいと思う。前からプレスをかける、ＤＦラインの裏を狙う、相手が引いて出てこなければミドルシュートを打つ。選手がそうシンプルに考えられないのは、組み合わせやフォーメーションが合っていないからなのだろう。そしてチャンスをつくっても最後の精度、決定力が足りないのは個が弱いから。対戦相手の監督が必ず言うのは「札幌は個の能力が高い」というコメントであるが…。

守備の人数が揃っているのにやられた理由は

　唯一の失点となった水戸のＭＦ斎藤のスーパーゴールだが、あれは仕方ない。敵ながらあっぱれであるが、仕方ないで終わらせていたら進歩はない。失点には必ず理由がある。守備の人数が揃っているのに、やられたのは反省しなければ。ＭＦの近藤、高嶺がかわされ、宮澤が寄せたが顔をそむけ、ボールに正対した寄せではなかったために、ゴールマウスにシュートが飛んだ。その後ろのＤＦ宮もあと半歩寄せていたら、ブロックできていたかもしれない。水戸の決定機はほとんどなかった。勝負を左右するところは、そういう細かいところ。鹿島はきっとやっている。

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