覚悟を持ってクラブの未来をつくっていきたい《河合GM竜の眼》
身の引き締まる思い
本日12日付でクラブのゼネラルマネジャー(GM)に就任させていただいた。いよいよ本当の戦いがここから始まると身の引き締まる思いでいる。クラブのために何か手伝えることはないかと常日頃から思っていたので、この立場になって改めて大きな責任を感じるし、覚悟を持ってクラブの未来をつくっていきたいという思いでいっぱいだ。
【コンサドーレ 関連ニュース一覧】
川井監督には魅力あるフットボールを
そして、前日11日には川井健太監督の就任が発表された。クラブとして大事にしているフィロソフィー〝走る、戦う、規律を守る、その笑顔のために〟を体現してくれる監督だと思っている。その上で、魅力あるフットボールを展開してほしい。
鳥栖での戦術を見ている方も多くいるはずだ。人もボールもしっかりと動きながら前へ進んでいくことを徹底している。時には相手DFライン背後へのロングボールも巧みに使いながら、矢印は前方向、必ずゴール方向に、というところは見失わない。攻守において自分たちで主導権を握りながら、やはり最後には勝つことにこだわる。そこも共通認識として共有している。
求められる守備のテコ入れ
今季の失点はリーグワースト2位だったこともあり、攻撃だけじゃなく守備にもフォーカスしていきたい。これまでは明らかに余計な失点が多かった。簡単に一発で背後を取られたり、ディフェンスの原則である相手の内側を切ることをせず抜かれたり、クロスの対応でボールウォッチャーになっていたりと、そういった簡単なミスによる失点が多すぎた。守備のテコ入れはマストであり、そのあたりも川井監督に期待したいところだ。
特別シーズンは成長のチャンス
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
来季は30人前後の人員で戦うのが理想ではないかと思っている。最初のハーフシーズンは昇降格のない特別リーグということで、モチベーションも含めて非常に難しい戦いになる。ただ、いろいろと試せるチャンスではある。おそらく他のクラブも若手を積極的に使うことになっていくと思うが、その中でもプロとしてしっかりと勝敗にはこだわってやっていくつもりだ。全員で勝利に向かいながら、若手の成長も促していきたい。
監督の采配次第もあるが、若手選手にとってはチャンスが増えることになるだろう。そこでしっかりと結果を出した選手が、次の2026-27シーズンの土台になることは間違いない。その時点でもう一度チームを精査し、見直さなければならないところもあるだろうが、J1に上がるための、しっかりと勝てるチームに仕上げていかなければならない。
私にとってもGMとしての初めての経験となる。特別なシーズンの移籍市場というのはどういった動きになるのか、まだ見えない部分もあるが、竹林強化部長、鈴木智樹スカウトとしっかりと連携を取りながら、他クラブや選手の動向を注視し、J1に必ず昇格できる、魅力あふれるチームをつくっていきたい。
最後の3試合は来季のベースに
今季の最終戦は愛媛に3-0と、素晴らしい内容と結果で締めくくることができた。J1昇格の可能性が潰えた中での最後の3試合は、プロとして、非常にタフなゲームができたと思っている。来季も戦っていく中で、ここを最低限のベースにしてもらいたい。
不屈の男が最後の勇姿 魂の継承を
今季限りで現役を引退したMF深井一希の最後のゲームでもあった。アカデミーを象徴する選手であり、ファン、サポーターに愛された選手のラストマッチということで、最高の形で送り出せたのではないだろうか。彼が残してきたものをしっかりと次の世代に繋いでいくことは、残っている選手たちがやっていかなければならない。今で言えば、DF西野奨太だったりMF木戸柊摩だったり、そういったアカデミーの選手が深井と同じようなプロとしての姿勢を見せることによって、次のアカデミーの世代にも繋がっていく。そういったサイクルを継続的に生み出せるクラブになっていきたい。
【2000円お得! 道スポの年払いプラン】
来季からはその深井がアカデミーの指導者となる。次世代の選手たちへは、その高いサッカーIQの落とし込みと、彼が経験してきたことや、決して諦めない〝不屈の男〟の魂を継承してもらいたい。メンタル面の指導は非常に難しいこととは思うが、それをできる人間力を持ち合わせていると思うし、そこで成長する今後のアカデミーも楽しみにしたい。