高校野球
2025/10/16 20:40 NEW

【プレーバック】秋季全道高校野球準々決勝 旭川実業9-8紋別(10月16日、札幌・大和ハウスプレミストドーム)

ベスト4進出を果たした旭川実業ナイン=撮影・十島功

 

旭川実業が4年ぶりのベスト4

 旭川実業が紋別との乱打戦を制して、2021年以来の4強入りを果たした。

 先手を取ったのは紋別だった。一回、連打と四球などで無死満塁の好機をつくると、相手投手の暴投であっさりと先制することに成功した。その後も5番・室田日向捕手(2年)の中前適時打で追加点。さらに二回も無死満塁のチャンスから内野ゴロと犠飛で2点を追加した。

 しかし、旭川実業もすぐさま反撃に転じた。三回、無死満塁から2番・天池脩人外野手(1年)と3番・尾形開土外野手(2年)の連続適時打などで点差を詰めていく。5番・高本浬内野手(1年)や7番・藤田健瑠外野手(1年)も適時打を放ち、この回6得点で試合を一気にひっくり返した。

 その後は点取り合戦となった。お互いに攻撃の手を緩めず、六回終了時点で8-6と旭川実業がリード。乱打戦の中で点差はわずかに2点と、どちらに転ぶか分からない流れで終盤に突入した。

 終盤は互いに1点ずつを加え、旭川実業が9-7の2点リードで九回裏の紋別の攻撃を迎えた。連打と犠打で1死二、三塁と一打同点の場面をつくり、三ゴロの間に1点返したが、最後は1番・尾上丈太朗外野手(2年)が三振に倒れて試合は終了した。

 旭川実業の背番号1・加藤千聖(ゆきや)投手(2年)は二回途中からマウンドに上がり、最後まで投げ切るロングリリーフ。紋別の反撃を何とか食いとどめて、チームを勝利に導いた。

 一方、初出場の紋別は持ち前の攻撃力でベスト4入りを目指したが、守備の乱れなどが響く結果となった。


■激闘を制して4年ぶりの準決勝進出を決めた旭川実業の坂口新(あらた)監督(41)
「苦しみました。良いところも出たんですけど、一人一人のダメなところもたくさん出たので、きょうの試合は反省材料だらけ。まだトーナメントを最後まで戦える体力はないので、こういう大会を乗り越えていけば、何をしなければいけないのか分かってくる。大きな経験ができている」

■1点差で4強進出を逃した紋別の加賀谷実監督(64)
「残念でした。三回の失策が大きいですね。そこを断ち切れたら良かった。(打撃は)シャープに打てたと思います。今回は走塁もうまく絡められたので、すごく良かったと思います。課題はピッチャーの制球力と守備力ですね。バッティングは今の形を磨いて、どこのチームからでも点数を取れるチームになっていけばいい」

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