立命館慶祥が昨夏の南大会決勝のリベンジ 公式戦では初めて〝お隣さん対決〟制した【秋季全道大会】

■秋季全道高校野球第5日(10月16日、札幌・大和ハウスプレミストドーム)
▽準々決勝 札幌日大高4-5立命館慶祥
6番に打順を変更した柿澤が決勝犠飛
立命館慶祥が昨夏の南北海道大会決勝のリベンジを果たし、3年ぶりの4強進出を果たした。同点で迎えた四回無死一、三塁の好機に、6番・柿澤成那左翼手(2年)、7番・福原侑佑捕手(2年)の2者連続の犠飛で勝ち越すと、六回にも柿澤の左前打を足がかりに2点を加えて逃げ切り、札幌日大高に公式戦初勝利した。19日の準決勝は、秋では初の決勝進出を懸けて、白樺と対戦する。
屈辱的な歴史に終止符
〝七度目の正直だ〟。2013年の札幌支部で札幌日大高と初対決して以来、昨夏の南大会決勝まで公式戦は6戦全敗だった。そのうち4度がコールド負け。屈辱の歴史に終止符を打った。練習場は林を挟んで声が聞こえるほどの〝お隣さん〟。立命館慶祥のOBでもある滝本圭史監督(44)は「しびれました。自分が知っている限り(札幌)日大に公式戦で勝ったことはない。そこの壁をひとつ突破できて、OBとして次のステージにようやく進めたなっていう思いが大きい」と安堵の表情を浮かべた。

金田とともに打線をつなぐ役割
13日の全道初戦・苫小牧東戦からの打順の組み替えがズバリ的中した。柿澤は苫小牧東戦で2番で2打数2安打2打点と結果を残したが、「きょうは、まっすぐ系のピッチャーが多いということで。前回6番の金田と俺がチーム(の打線)をつなぐ役割なんですけど、自分は変化球の方が得意で、金田は真っすぐの方が得意だったので、きょうは打順が替わった」。
四回の第2打席で柿澤は、無死二、三塁からの甘いカーブを左へ運び、三走が果敢にホームへ生還した。「前の打席で結構、バントとかでフェイクをかけていたので、ちょっと内野が(前に)出ていたので、まずはフライを打って1点っていう気持ちで打ちにいきました」。六回には1死から直球に逆らわず左翼線へ落ちる安打を放ち、2死一、二塁から後続の左越え二塁打で一気にホームへ生還した。
投手陣の中でも〝つなぎ屋〟に

中学硬式の小樽リトルシニアでは投手と一塁手。八回には、先発のエース蝦名留維(2年)が、札幌日大高打線につかまり2点差に追い上げられ、なおも1死一、三塁の場面で左翼からマウンドへ。「自分はピッチャーをつなぐために、ノー準備でマウンドに立つことが多くて。きょうもノー準備で立ったんですけど、ピッチャーとピッチャーをつなぐっていう役割をできたのが良かったかな」。1点を失ったが、最少失点で踏みとどまり、九回は吉野瑛太投手(2年)にバトンを渡した。