初陣・紋別は今夏の甲子園8強の名門〝横浜流〟で初勝利目指す【秋季全道抽選会】
秋の全道大会初出場の紋別・東海林主将=撮影・西川薫
10月12日にプレドで開幕
来春の選抜甲子園出場につながる12日開幕の秋季全道高校野球の組み合わせ抽選会が、会場となる札幌・大和ハウスプレミストドームで行われた。秋季全道初出場の紋別は、14日の2回戦で釧路湖陵と対戦することが決まった。7年ぶり2度目の出場となった夏の北北海道大会では1回戦で敗退したが、8月下旬には今夏の甲子園8強のメンバーも残る横浜の新チームと4年連続で合同練習を行った。この秋は〝横浜流〟で初陣初勝利を目指す。
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3年生への恩返し
創部19年目。東海林十夢主将(2年)は「3年生の皆さんが夏に全道に連れてってくださったんで、恩を返す形で秋の大会に出られたのはうれしい。相手は決まりましたけど、一戦一戦、チャレンジャーの気持ちを忘れずに、堅実に一つ一つ、やっていきたい」と、口元を引き締めた。
昨年は150キロ右腕・池田で注目
昨夏は最速150キロのエース・池田悠真投手(18)の存在で話題を呼んだ。今夏は北大会に出場したが、1回戦で旭川明成に0-5で敗戦。東海林主将は「夏は紋別の野球ができなくて、1点も取れなくて悔しさが出た。秋の新チームから新たに気持ち入れ替えて、全道に向けて頑張っていこうってことでやってました。打つ場面で積極的なバッティングができなかった。自分たちとしては、チャレンジャーとして向かっていく気持ちでやっていたんですけど、それが発揮できなくて少し引いちゃった部分があった」と、課題が残った。
横浜の選手たちが野球と向き合う姿勢 「自分たちと違う…」
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横浜との交流が始まったのは2021年。紋別市が高校野球激戦区の神奈川県で公立校を2度県大会4強に導いた加賀谷実監督(64)を招へい。その交友関係の中で横浜の夏合宿を紋別へ誘致することに成功した。東海林主将は昨夏に続いて2度目の合同練習だった。「横浜高校は甲子園に出て、キャプテンがチームをまとめている姿だったり、一人一人が練習に臨む姿勢だったり、自分たちと違うところを感じたので、自分たちもやらなきゃなって思った」。技術的な部分よりも、野球と向き合う姿勢を学び取った。
ショートスローの徹底で
3泊4日の短期間だったが、選手らは全国優勝の経験もある強豪から技術的にも何かを得ようと一挙手一投足を注視。そこで練習前に、塁間の半分程度の距離を力強くキャッチボールしていることに着目した。「ショートスローを横浜高校は徹底していた。自分たちもそのショートスローを徹底して、細かいミスだったりとか連係のミスをなくすために取り入れました。キャッチボールから守備に繋がってくるっていうのを実感した」。基礎、基本をおろそかにしない姿勢に得るものは大きかった。
13年に遠軽が21世紀枠で甲子園
北見支部からの甲子園出場は、2013年の選抜甲子園に日本最北の高校として21世紀枠で出場し、1勝した遠軽を最後に遠ざかっている。東海林主将は「目先のことは考えずに、一戦一戦、戦っていきたい」。北見支部13年ぶりの聖地、さらには出場校の日本最北更新など、オホーツクの雄に期待は高まる。