高校野球
士別翔雲が森下一颯の逆転打で開幕勝利 地元の仲間と目指す頂点【秋季全道大会】

■秋季全道高校野球第1日(10月12日、札幌・大和ハウスプレミストドーム)
▽1回戦 帯広三条3-5士別翔雲
1年生内野手が打てのサインに発奮
結束して、頂点を目指す―。士別翔雲は3点を追う七回、澤谷悠翔外野手(1年)の中前適時打で1点を返して反撃を開始すると、なおも1死満塁の好機で、森下一颯内野手(1年)が初球から果敢に振り抜いた。
変化球を捉えた打球は左中間への三塁打となり、走者を一掃。一気に試合をひっくり返した。「サインが『打て』一択だったので、もうストライクが来たらぶちかましてやろうと思っていた」。ベンチの期待に応えた森下は、三塁ベース上でガッツポーズを見せた。
渡邊監督も信頼
貴重な殊勲打に渡邊雄介監督(43)も「長打は初めて見た」と目を丸くした。それでも「すごく頭も良くて真面目でコツコツ(やっている)。着実にやれる子なんで、安定して力が出せるかなと思っていた」。
今秋からベンチ入りを果たした森下にとっては、初めての道大会。大きな舞台で臆することはなかった。「支部予選はガチガチでシートノックもエラーをしたけど、きょうは思ったよりも大丈夫で、良い形で臨めたと思います」。

開幕戦の調整は慣れたもの
今夏まで3年連続北北海道大会の開幕勝利を挙げているように、今大会でも開幕戦での強さを見せた。開会式から始まり、独特のリズムで試合がスタートする形となるが、慣れたものだ。この日は朝5時から打撃練習をスタートさせ、調整を進めた。普段、名寄から通学している森下も「朝は得意です」。そんな〝朝活〟が実った大きな一打となった。