【一問一答】宮西尚生 900試合登板で伝えた感謝「サポートされながら達成できた記録」
五回、900試合登板を達成し、チームメイトに拍手で迎えられる宮西(中央)=撮影・宮永春希
■パ・リーグ25回戦 楽天7-0日本ハム(9月23日、エスコンフィールド北海道)
史上4人目の900試合登板を達成した日本ハムの宮西尚生投手(40)が試合後、取材に応じた。ルーキーイヤーからフル回転し、18年かけて積み上げた偉業。支えてくれた首脳陣、チームメート、スタッフ、ファンへ感謝の言葉を口にした。一問一答は以下の通り。
【ファイターズの最新記事はコチラ】
―900試合登板を達成できた
「歴代でも3人の方しかいない。本当にすごいことやなと自分自身でも思うんですけど、この900登板というところはそこまで自分の中で…。今までのように500試合、600試合とかホールドのように目指したところではなくて。(2軍から)上がってくる時、ボスに、結果を残して(記録まで残り)7試合つかみ取れと言われて、その約束のもとでやってきたのに、ここ数試合は完璧な内容ではなかった。それなのに、エスコンで登板させてもらえた。約束は守れなかったですけど、感謝の気持ちでいっぱいです」
NPB通算900試合登板の記念ボードをもらった宮西=撮影・小田岳史
―本拠地最終戦でクリアできた
「本拠地というよりも、優勝争いしていることが、最近の僕の楽しさでもあったし。優勝争いを9年くらいしていなかったわけで。そんな切羽詰まったところで900試合を達成できた。チームメートに感謝やし、後輩たち、支えてくれた裏方さんにも感謝。サポートされながら達成できた記録かなと、すごい思います」
―マウンドに上がった時に、監督から声をかけられていた
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
「ピンチの場面でもあったので。もう1点もやれないというところだったから、鮮明には覚えていないけど。900試合というのは、ここまでいろいろあっただろうし、そういういろいろな思いもあるかもしれないけど、ここまで来られたことはすごいみたいな、そんな感じで言っていて。愉しんで笑顔で投げろと。この場を愉しめというふうに言われたけど、全然、愉しめない(笑)。必死やったね。内容的には完璧に抑えられなかったけど、僕自身、本当に今までにない、また違った記録達成の喜びだったかな、今までと違って。今まではちゃんと抑えていたと思うけどね、記録の節目的な。年々、登板数は、その分、年も取ってくるわけやから、余計、難易度が上がってくるというか、完璧に抑えるには。そういうところで、今のたくましい後輩たちが、後ろで守っているところで取れたというのが、時代も感じるし、感慨深いところはすごくあったなと思います」
五回、新庄監督(左)に背中を押され、マウンドに向かう宮西=撮影・井上浩明
―監督が、今後は一回、抹消してチームを支えてほしいと
「監督から、選手に対して、後輩たちにサポートする部分というところで、一緒に付いてやっていってくれ、というふうには言われましたけど。そこは切り替えて。厳しい登板も続いていたので、そこはプロの一線である以上、認めざるを得ないところだし。ただ、そうやって後輩たちのサポートに回ってくれと言っていただけるのも、違う形でチームに必要とされていると思うし、そういうところでは良かったかなと思いますけど」
―苦しい展開の試合だったが、記録達成のボードが手渡された時にはファンの歓声がすごかった
「本当に、セレモニーの時にも言いましたけど、900回登板しているわけで、良い時も悪い時ももちろんあったし。それでもずっと応援してくれるファンがいたからこそ、マウンドに立ち続ける勇気というのを(もらった)。後押しされているわけだし、もうそこには感謝しかない。まあ気持ち良くみんなにおめでとうと言わせてあげたかったけど。だけど、さっきも言ったように、また違った感情のうれしさもあったし、そういう意味では良い登板になったかなとは思います」
NPB通算900試合登板を達成し、記念ボードを受け取った宮西