《いわき戦後》(2人退場で)ゲーム的に難しかった。いろいろな感情が心の中で渦巻きました《柴田Talk》

■J2第29節 札幌1-5いわき(9月13日、札幌・大和ハウスプレミストドーム)
試合後、取材に応じた柴田慎吾監督(40)の一問一答は以下の通り。
―試合を振り返って
「大変苦しいゲームでした。その一言です」
―2人の退場者が出たことで苦しい展開を強いられた。当初思い描いたゲームプランは
「いわきはアグレッシブに、フィジカルを前面に押し出してくるスタイルと事前のスカウティングで分かっていた。我々は勇気を持って強気に(相手のプレスを)はがしていくというところで、前半は圧を食らう形となったが、良い形で打開して相手が来られなくなった時間帯もあった。その中で先制点を取れたところまではゲームプラン通りだったと思っています」
―退場者が出てから、どのようにゲームを立て直そうと考えていたか
「1人退場した段階では1-0でリードしていた。まずはバランスを保ちながら前半を終えよう、と。その中で前半終了間際にセットプレーから失点した。1-1になってからのハーフタイムでは、我々は勝ち点3を取り続けるしかないので、数的不利でも耐えながらゴールを奪いに行く。そのための選手交代、システム変更、戦術の確認をしました。もう1人退場になってしまってからは、かなり苦しい状況。そうなると、もうゲーム的には難しかった」
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―試合後、審判団へ歩み寄った。何を確認していたか
「まずは選手に余計な累積、イエローカードをもらってほしくなかった。コーチングスタッフにストップしてもらって僕の方で確認しに行きました。レフェリングに対して僕が何かを言う立場にはないけど、しっかり確認したという形です」
―試合後に選手たちへ掛けた言葉は
「すごく難しい感情が渦巻くロッカールームでした。シンプルにもう終わったことで、いろいろな感情はあると思うが、我々は勝ち続けるしかない。顔を上げよう、と。選手たちは苦しい中でも最後まで戦う姿勢をピッチでもベンチ内でも示してくれたので、それをたたえました。あとは最後までサポーターが熱い声援を送ってくれた。その思いに応えるために残り9試合、勝ち点3を取り続けるために顔を上げようと話しました」
―試合終了後にサポーターから拍手
「あらためてサポート、応援からエネルギーをいただいているという感謝の気持ち。情けない試合をして申し訳ない気持ち。この思いに応えたい気持ち。いろいろな感情が自分の心の中で渦巻きました」
―2人退場者が出た。退場理由の説明はあったか
「細かいところはありましたが、この場での発言は控えたいと思います」
―白井が3カ月ぶりのゴールで先制点
「チームが相手のプレスをはがし始めて相手コート内に進入して、良い形でゴール付近に進入する回数が増えていた。我々が理想とするフットボールの1つを表現し始めた中でのゴールなので素晴らしかった。それ以外でも守備面などで大きく貢献してくれている。日頃のハードワーク、チームへの献身。その中でゴールという結果を出してくれたことが監督としてうれしい」
―先発出場が続いて自信を持ってプレーしている印象
「ウイングバックの選手は戦術上、かなり肝になるポジション。個別に役割など細かい指示をしている。ラストのアタックのフェーズでは相手との駆け引き、判断、ゴールへのアグレッシブさが重要になる。ベンチからああだこうだと監督が言ってもコントロールできない。チームとしての規律、アタックのフェーズでの規律をこなして、その場で最適なアタックを仕掛けてくれていると思います」