【プレーバック】J2第29節 札幌1-5いわき

■9月13日、札幌・大和ハウスプレミストドーム
2人が一発退場 逆転で1-5大敗
北海道コンサドーレ札幌はいわきFCとホームで対戦し、2人が退場するなどして1-5の大敗を喫した。
フィジカルコンタクトに強くカウンターを武器とするいわきに対し、札幌は真っ向から肉弾戦を挑んだ。前半キックオフの際には相手がGKまで戻したボールにMF長谷川竜也(31)がスライディングで飛び込み、DF髙尾瑠(28)も直後の空中戦で激しく競り合うなど試合開始から気迫のこもったプレーを見せた。
序盤はなかなかボールが落ち着かなかったが、同25分のカウンターから徐々に札幌のパスが収まり、ペースを握り始める。同28分にはMFスパチョーク(27)の右サイドへの縦パスにFWマリオ・セルジオ(30)が反応して飛び出し、ワンタッチでゴール前へラストパス。フリーで走り込んだ長谷川がチーム最初のシュートを放ったが、ここは相手GK佐々木の好セーブに阻まれた。
その良い流れから先手を取ったのは札幌だった。髙尾がペナルティーエリア中央に入れたパスをFW白井陽斗(25)が後ろ向きで受けながら反転して右足シュート。今季の2得点目をゴール右に突き刺して先制した。
しかし、そこから落とし穴が待っていた。同36分、DFパクミンギュ(30)が左サイドで相手MF五十嵐に吹っ飛ばされながら突破されると、カバーに入ったボランチのMF荒野拓馬(32)がタックルしてカット。わずかに相手の足にも掛かったように見えたが、至近距離で見ていた主審は著しく不正なプレーと判断し、レッドカードの提示。一発退場となってしまった。
10人となった札幌はそのままシャドーの2人が下がり気味にポジションを取る形で対応していたが、前半終了間際の44分、警戒していたCKから同点ゴールを奪われてしまう。
ハーフタイムにはシャドーの2人に代えてMF近藤友喜(24)、青木亮太(29)を入れ、3-4-2の布陣に切り替える。DF西野奨太(21)をボランチに上げ、パクミンギュが下がって3バック左。右ウイングバック(WB)に近藤、2トップに青木、マリオ。白井は左WBへポジションを移した。
布陣を変えたことで後半開始すぐはまだボールが落ち着かなかった。同2分、相手のインターセプトからカウンターを食らい、3バックの間への微妙なボールから突破され、勝ち越しゴールを許してしまう。
負の連鎖はこれで止まらなかった。同5分、マリオが相手にボールを奪われた直後に相手を倒してしまったが、その選手をジャンプで交わした際の着地で足を踏んでしまい、ここも乱暴な行為と判断され、レッドカードの一発退場となった。これにはさすがにMF高嶺朋樹主将(27)や札幌ベンチも猛抗議。その中でベンチにいたMF宮澤裕樹(36)は判定への異議で警告を受けてしまう。この時点で荒野に続き、マリオ、宮澤の次節出場停止が決定した。
2人を欠いた札幌は9人で戦うことになり、防戦一方に。同13分には相手CKのこぼれ球を押し込まれ、決定的な3点目を奪われた。札幌はここで白井に代えて、FWアマドゥ・バカヨコ(29)を投入。青木は左WBに入り、バカヨコの1トップとした。するとそのバカヨコも同18分に相手との競り合いの中でラフプレーの警告を受け、次節の出場停止が決まってしまう。
時折、札幌もカウンターでシュートに持ち込む場面はあったが、2人の数的不利な状況は選手たちに重くのし掛かり、同38分、45分には4点目、5点目を奪われて万事休す。試合後は高嶺主将、柴田慎吾監督(40)も審判団の下へ。会場からはブーイングが起きた。
柴田監督は中継のインタビューで「ちょっと心の整理が…。気持ちを落ち着かせて、もう一回、映像を見て、冷静になってからゲームを振り返りたい」と話した。
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