《平川弘のCool Eye》ピッチの幅を広く使い、相手DFラインの裏を狙う戦い方
数字上はまだ自動昇格の可能性も
残り10試合となったJ2だが、上位は混戦で自動昇格争いもどうなるか目が離せない。現在10位の札幌も、残りを全勝し、上位がもたつけば、数字上はまだ自動昇格の可能性はある。だがそれは現実的ではない目標である。やはり6位以内のプレーオフ圏内に入ること。6位・仙台までの勝ち点差は7ポイント。逆転可能な勝ち点差は残り試合数と同じと言われている。仙台までの勝ち点7差は札幌の身の丈に合った緊張感のある数字だと思う。
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縦への意識で攻撃スピードが上がる
岩政体制からバトンを引き継いだ柴田サッカーだが、並びは3バックの3-4-2-1。ウイングバック(WB)が肝で、ピッチの幅を広く使うことを求めている。そして意味のないポゼッションより、相手ディフェンスの背後のスペースにランニングし、相手の裏を取ることを意識させている。そうすることによって縦への意識が高まり、自然と攻撃のスピードが出てくる。
バカヨコとマリオの使い分けはもう…
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FWバカヨコを絡めたポゼッションからFWマリオ・セルジオをトップに置いて裏を狙う戦い方にシフトしつつある。マリオが残り10試合でどれだけゴールを決められるか。札幌にフィットしてきているが、まだ未知数で、バカヨコとのターンオーバーはもう少し続くだろう。
白井は上位浮上の起爆剤になって
そしてここ数試合で好パフォーマンスを見せているFW白井に期待したい。右WBやシャドーに入って相手DFラインの裏を取る動きにはキレを感じる。ラッキーボーイではないが、巻き返しの起爆剤として暴れてほしいと思う。ケガから復帰したMF近藤との兼ね合いもあるが…。
ボランチの高嶺がもっと点取れれば
最近ぐんと調子を上げているキャプテンのMF高嶺。ボランチながら6ゴールと得点力を発揮している。惨敗した磐田戦(1●5)でMFクルークス(現横浜M)にチンチンにされて身体的にも精神的にもダメージを負ったが、よく立ち直ってきたと思う。そこはメンタルの強さを感じる。中盤からの押し上げで攻撃に勢いをつけ、高嶺自身もあと2、3点、ゴールを決めてほしい。そうすればプレーオフ圏内が見えてくるだろう。
重要な9月の3試合
9月のいわき(12位)、徳島(4位)、仙台(6位)と戦う3戦は、全部勝たないとプレーオフへの道は開けない。それくらい9月のゲームは大事である。いわきと仙台とはホームで戦えるが、心配なのは徳島戦。移動が大変な四国のアウェー戦。まだ暑さが残っていて、札幌の選手たちには体力的に負荷がかかるだろう。まずはいわき戦で良いスタートを切ってほしい。
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