マリオ・セルジオが三十路の決意 PO圏進出へ「仕留める役割を果たしたい」
30歳の誕生日を迎えたFWマリオ・セルジオ=撮影・宮西雄太郎
■9月2日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
北海道コンサドーレ札幌は2日、札幌市内で全体トレーニングを行った。この日、30歳の誕生日を迎えたFWマリオ・セルジオは、周囲からの祝福を受けて満面の笑み。異国での挑戦を続ける助っ人は「僕には経験という良い部分がある。それをチームに還元したい」とシーズン終盤の躍動を誓った。
「うれしいと同時に悲しいものが…」
練習を終えたマリオへ、選手やスタッフから次々と「ハッピーバースデー」の言葉が贈られた。和やかな雰囲気の中で節目の日を過ごしたストライカーは「みんなに祝ってもらえてうれしい。でも30歳はうれしいと同時に悲しいものがあるね」と複雑な心境を口にした。
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6月にブラジル2部リーグ・シャペコエンセから完全移籍したばかり。幼い頃からの夢だった海外挑戦の夢を二十代の最後に叶えたが、自らが決して若くないことを自覚している。「サッカー選手の寿命はそんなに長くないので最終段階に来ているのかも(笑)。『30を過ぎてからは時間の流れが早いよ』ってよく言われる。これを今から味わわないといけないのが嫌です」と冗談交じりに本音をこぼした。
「限界が来たと思うまで日本でプレーしたい」
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ブラジルに愛する家族を残し、遠い日本でのプレーを選んだ。胸に秘めた決意は強く「来日して間もないけど、行けるところまで行きたい。限界が来たと思うまで日本でプレーしたい」と言い切る。先月13日には第3子となる次女・マイテちゃんが誕生。地球の裏で戦うパパは、高いモチベーションを保ちながら日々を過ごしている。
クラブは甲府、大宮とのタフな戦いを連勝し10位に浮上した。直近2試合にスタメン出場し1ゴールを挙げたマリオは「連勝すれば肩の荷が下りるので雰囲気が良くなって、自信を持ってやれている。昇格の目標に向かって一体感がある」と、チームに漂う空気に手応えを感じ取る。

「深く理解できるようになってきている」
スペースアタッキングを掲げる柴田監督のフットボールは、少しずつチームに浸透し「監督がやりたいことを深く理解できるようになってきている。各自への要求があるので、その役割をしっかり完璧に覚えられたらもっと良い成績を残せるはず」と意欲をのぞかせた。
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求められる仕事は当然、ゴールという結果だ。裏への抜け出しと抜群のシュートセンスを武器とする男は「監督からは自分の特長を生かしてほしいと言われている。PA内に入るタイミング、仕留める役割を果たすことを意識したいね」。背番号90が量産態勢に入れば、PO圏進出が見えてくる。