田宮裕涼 攻守で奮闘 「めっちゃ気にしていました」チャンスで出た一本に笑顔
三回2死二、三塁、田宮が2点三塁打を放ち、ガッツポーズを見せる=撮影・桜田史宏
■パ・リーグ17回戦 日本ハム8-6ロッテ(9月2日、ZOZOマリンスタジアム)
打っては3安打 守っては懸命のリードで逃げ切り
日本ハムの田宮裕涼捕手(25)が攻守でハッスルした。
三回に貴重な追加点となる2点三塁打を放つなど、3安打猛打賞をマーク。守っては先発の伊藤大海投手(28)ら4投手を懸命にリードした。
地元の千葉でヒーローインタビュー

お立ち台にも上がり、「地元で、千葉県で打てたのはうれしく思います」とニッコリ。ここ2試合は無安打だっただけに「たまたまっす。前の試合とか打っていなかったので、まずは打てて良かったです」とホッとした表情だった。
名誉挽回の2点三塁打!
今季は打率.283を残しているが、得点圏打率.205とチャンスで結果が出ず悩んでいた。
「めっちゃ気にしていました。ランナーいない時はよく打つんですけど、ランナーいる時に打ってなかったので」。3点を先制した直後の三回2死二、三塁で右中間を真っ二つに破り、喜びもひとしおだった。
三回2死二、三塁、田宮が2点三塁打を放つ
マリン特有の強風ニモマケズ
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千葉出身の田宮にとって、ZOZOマリンは高校時代から慣れ親しんだ地。この日は左翼席側から一塁側スタンド方向へ、13メートル近い強風が吹き荒れていた。
「めちゃくちゃでした。ピッチャーが大変そうでした。勝ったので良かったです」。女房役として必死に立ち向かった。
伊藤は一回に2死満塁のピンチを背負うなど苦労した。「風の感じをつかむのが難しかったらしくて。跳ね返ってくるので。それでボールの変化とか。二回からは、だいぶ良かったらしいです」
バッテリーで話し合い、「風の感じとボールの曲がり方とか見て、(ボールを)選んでいって、と言われた。あとは大海さんが投げる感覚次第でした」。共同作業で、なんとかリードを守り切った。
一回、マウンドで伊藤(左)と話す田宮
継続は力なり 実を結んできた配球ノート
日々の積み重ねが、実を結びつつある。
4年ほど前から試合中にベンチで配球ノートをつけるようになった。当時、2軍でバッテリーコーチを務めていた山中2軍捕手インストラクターに「継続しか力にならない」と勧められたのが、きっかけだった。1軍に定着してからも続けており、欠かせないルーティンとなった。
激しい優勝争いの真っただ中
シーズンは終盤戦。ソフトバンクとの熾烈(しれつ)な首位争いを繰り広げる中、フル出場の機会も増えている。
「出ないと体力も付かないと思うので、頑張ります」。これからも投手の横でペンを走らせる。
