田宮裕涼 攻守で躍動 相性バッチリ3個下の福島との関係性は?「たぶん、僕のこと…」
お立ち台で、かわいいポイントを聞かれ”笑顔です”と答えた田宮=撮影・松本奈央
■パ・リーグ15回戦 オリックス0-4日本ハム(7月13日、エスコンフィールド北海道)
頼れる女房役 先制打に好リード
日本ハムの田宮裕涼捕手(25)が「8番・捕手」で先発出場。二回に先制の左前打を放ち、守っては今季初先発となった福島蓮投手(22)の勝利を〝アシスト〟した。
「1軍では久しぶりの福島(とのバッテリー)だったんですけど、(自身が)ファームで落ちた時も1回組んでいたので、それほど困ったことは特になかったです。去年もたくさん組んでいたし、福島の今年初めて(の1軍登板)だったので、良い球をという思いでやりました」
ストレートを軸に無死満塁も無失点
試合直前のブルペンで「良かった」という最速155キロをマークした直球を軸にリードした。
「ガンガンいってオリックス打線にどれくらい通用するのか福島も試したいところもあったと思う。最初は思い切っていきましたね」。二回無死満塁のピンチも、真っすぐでグイグイ押して無失点で切り抜けた。
福島(左)とバッテリーを組んだ田宮
福島が先発の時はよく打つんです
福島が投げる日、田宮は打つ。昨季放った3本塁打は、すべて後輩右腕の登板試合だった。この日も二回2死一、二塁で回ってきた第1打席で、初球を捉えて先制打をマークした。
「レフト前に落とすのは得意技じゃないですけど、よく打つので。ヒットは打っていたんですけど、チャンスの場面でなかなか打てていなかった。チャンスの場面で打てたのはまず大きかったかなと思います」と、はにかんだ。
二回2死一、二塁、左前に先制打を放つ田宮
かわいい兄貴分 「クレープ食べに行きたくない?」
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球団の企画「ファイターズかわいいシリーズ」のメインビジュアルに選ばれるなど、〝年下キャラ〟がすっかり定着している田宮だが、今年でプロ7年目。3個下の福島ら年下投手とバッテリーを組むことも増えてきた。
福島とは2022年の春季キャンプで同部屋にとなり、親睦を深め、〝スイーツ仲間〟でもある。昨年はエスコンでのデーゲームの後、田宮が「クレープ食べに行きたくない?」と誘い、合宿所近くのクレープ店へ。先輩の威厳を示して、ごちそうしてあげていた。
ヒーローパレードカーの上でファンの声援に応える田宮(左)と福島=撮影・岩崎勝
後輩に寛容な「たみちゃん」
お兄さん的存在かと思いきや、その関係性はフラットだ。「福島とか僕より年下たちはたぶん、僕のことほぼ友達だと思っているので(笑)。あんまり先輩だとは思っていないかもしれないです。まあまあ、それは別にそんな気にしないんですけど」
後輩右腕からは親しみを込めて「たみちゃん」と〝ちゃん付け〟で呼ばれることもある。「ちょっと年上の友達みたいな感じになっているんで。別に僕はそんな、もともとそういう上位関係に厳しいアレじゃないので、そこはもう好きなように呼んでもらえたら」と容認している。
五回1死一塁、オリックス・太田の二盗を阻止した田宮
かわいいポイントはともに笑顔
普段から円滑なコミュニケーションを取っているだけに、試合でもバッチリ。この日は〝れんゆあバッテリー〟で勝利に貢献し、揃ってお立ち台に上がった。自身のかわいいポイントを聞かれると、田宮は右手人さし指を頰に当てながら「笑顔です」とニッコリ。一方、福島は「じゃあ僕も…笑顔です」と頰を赤らめた。
今月4日から開催されていた「ファイターズかわいいシリーズ」はこの日が最終日。締めくくりにふさわしい癒やし系コンビだった。
お立ち台で、かわいいポイントを聞かれ”笑顔です”と答える田宮(左)と福島