田宮裕涼 マルチ安打&ゆあビーム披露 エスコンからの巻き返し誓う
三回に一時同点のホームを踏んだ田宮がベンチに迎えられる=撮影・松本奈央
■パ・リーグ13回戦 日本ハム1-4ソフトバンク(7月3日、みずほペイペイドーム)
敗戦の中でも光った存在感
日本ハムの田宮裕涼捕手(25)が「2番・捕手」でフル出場。打っては今季6度目となるマルチ安打をマークし、守備でも好プレーを披露するなど気を吐いた。
チームはソフトバンク相手に痛恨の3タテを喫したが、次カードは本拠地での楽天3連戦。およそ半月ぶりのホームから再出発を期す。
三回に中前打&一時同点のホーム生還
ソフトバンクが送り出した3投手に計17三振を奪われた日本ハム打線。苦しい展開を強いられた中で、田宮のバットは好調だった。
一回の第1打席では、右前にヒットを放ってチャンスメーク。1点ビハインドで迎えた三回の第2打席でも中前にはじき返し、早々にマルチ安打を記録した。4番の野村が放った左前打に敵失も重なり、一気に本塁へ生還し、一時同点のホームを踏んだ。
一回1死、右前打を放つ田宮
強肩発動で〝仕返し〟
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打撃だけではなく、この日は守備でも魅せた。三回1死から、ソフトバンク・周東がショートへの内野安打で出塁。すでに1盗塁を許していた俊足ランナーに、この場面ではやり返した。再び盗塁を企てられたが、〝ゆあビーム〟で応戦。見事に周東を刺して、ピンチの芽を摘んだ。
「(周東を)1回刺せたので、良かったなと思っています」とリベンジ遂行に胸を張った。
三回1死一塁、一走・周東の二盗を阻止する田宮(左)=撮影・井上浩明
好判断で追加点を阻止
そして六回の1死三塁のピンチの場面だ。海野のショートゴロで本塁突入を試みた三走・佐藤直を挟殺プレーに持ち込むと、落ち着いてタッチアウト。二進を狙った打者走者の海野も刺して、ダブルプレーでピンチを切り抜けた。
「三塁ランナーがホームに来ていたので、ただ全力で追ってタッチして、そのままセカンドを見たら走っていたので、投げたというだけですね」。淡々と振り返ったが、好判断が光ったシーンとなった。
優先すべきはチームの勝利
2安打に加え、守備でも好プレーと、劣勢の中で存在感を見せた。
それでも「(ヒットを)打ちはしましたけど、勝てなかったので。キャッチャーとしてはそこが一番かなと思います」とチームを勝利に導けなかったことへの反省を口にした。

さあ北の大地で再スタート!
6月17日の巨人戦から4カード続いたビジター連戦も、この日でようやく終了した。7点ビハインドをひっくり返し、田宮のサヨナラ弾で劇的勝利を収めた6月15日の広島戦以来19日ぶりとなるエスコンでの楽天戦から巻き返しを図る。
「もう勝つだけだと思うので、全力で頑張っていきたいです」。5月11日から守り抜いてきた首位の座に再び返り咲くべく、北海道のファンの前で躍動する。