甲子園帰りの北海が新チーム始動 13日に他界した63年センバツ準V指揮官に勝利誓う
夏の甲子園に出場した北海は新チームが始動した=撮影・西川薫
1回戦の2日後に訃報
全国高校野球選手権に全国最多41度目の出場を果たした北海は17日、新チームが始動した。1回戦を戦った11日の2日後、OBであり1963年センバツ甲子園で故・飛沢栄三元部長とともに、春夏通じて道勢初の決勝進出に率いた、宮田昭弘元監督(享年85)が他界。大先輩の訃報に平川敦監督(54)は、追悼の思いと今後の躍進への決意を新たにした。
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試合後にねぎらいの言葉
新チーム初日は雨の影響で、室内練習場で打撃練習と筋トレ。天候が回復した午後からはランニングやキャッチボールなど軽めのメニューで終えた。甲子園1回戦の夜、平川監督は関係者を通じてテレビで試合を見届けた宮田元監督から、ねぎらいの言葉をかけられた。直接会ったのは23年12月に札幌市内で行われた野球部創部120周年記念式典が最後。訃報に接し「勝利を届けたかったですね。北海の歴史を引き継げるように、これからも精進します」とコメント。この日の練習後、札幌市内で執り行われた通夜に参列した。
23年12月に北海高野球部120周年記念式典に出席した宮田元監督(右)とるり子夫人=提供写真
「試合に出ていた2年生が引っ張ろう」
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練習前の2年生同士によるミーティングでは、佐竹徠都外野手(2年)が「試合に出ていた2年生が引っ張ろう」と切り出すと、小野悠真投手(2年)、長南凜汰郎捕手(2年)も続いた。佐竹は「きょうから夏の勝負は始まってる。まずは秋、もう時間は少ないですけど、前の代から出ていた2年生が中心となって、チームを引っ張っていかないと勝てない」と強い決意を示した。

2年の小野投手がエースナンバー奪還誓う
激戦のエース争いを制する。東海大熊本星翔戦では1年生の森健成投手、2年生の小野投手、近江翔伍投手の下級生が登板。四回から1回1/3を投げた小野は「他のチームよりも新チームの始動が遅い分、不利なところはあると思うが、その短い期間でしっかり技術を上げていく。甲子園では長いイニングを投げずに降りてしまったので、秋は長いイニングを投げてチームに貢献したい。変化球と真っすぐの精度を上げて、失投を減らす。長いイニング投げるためには体力が必要なので、走り込みとかも増やしていきたい」。今春以来のエースナンバー奪還を誓った。
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東海大熊本星翔戦では安打数が相手を上回りながら、5失策が敗戦に直結した。4番を務めた長南は「守れないと14安打打っても勝てない。守り勝つ野球は本当に大事。新チームでも自分が中心となっていくので、そこは背中で見せていきたい」。9月18日の秋季札幌支部開幕まで残り1カ月。2年ぶり7度目の夏秋制覇へチーム作りを急ぐ。