高校野球
夏の甲子園に出場する北海 41度目の優勝を支えたパワーの源は北海道のソウルフード

平均5キロ増となった勝負メシ
パワーの源はジンギスカン!? 全国最多41度目の甲子園出場となる南北海道代表・北海は昨秋全道で準優勝に終わった直後の11月、立島達直部長(35)の家族が切り盛りする野球部の下宿に住んでいる部員たちのために、OBが経営する札幌の人気ジンギスカン店に昼食時に食べるお弁当の提供を依頼。北海道のソウルフードでパワーアップした下宿生たちは、この夏までに平均で5キロ増。部員たちにとっては最高の〝勝負メシ〟が2年ぶりの優勝を支えていた。
人気ジンギスカン店「ひつじ苑」
立島部長の両親が運営する2軒の下宿には、桜井悠也二塁手(3年)や長南凛汰郎捕手(2年)らの道外出身組や道内地方出身組ら成長期の部員28人が暮らしている。それまでは朝夕2食のみを提供し、昼食は各自がコンビニや敷地内にある北海学園大の学生食堂などで済ませていたが、しっかりとした体づくりをするために昼食の弁当も提供することを決めた。白羽の矢が立ったのは立島部長の野球部の先輩でもある佐藤塁さん(47)が営む札幌の有名ジンギスカン店「ひつじ苑」。元々、羊のラム肉は低カロリー、高タンパク質で成長期の選手たちにはうってつけの食材だった。
一日5000キロカロリーが目標
ジュニアアスリートフードマイスターの資格を持つ佐藤さんの妻・敬子さん(41)が弁当作りを担当。ジンギスカンばかりでなく、唐揚げ弁当などメニューは豊富に取りそろえる。一日の摂取目標は5000キロカロリーで、そのうち弁当で2000から2500キロカロリーの摂取を目標にする。作り置きはせず、毎朝9時から調理し、学校まで届ける。下宿では朝夕だけで1日100合の米を炊くなど、立島部長の母・敬子さん(70)との〝W敬子〟で選手の胃袋を支えている。