北海の2年生中堅手・佐竹徠都がエスコン初の高校生満塁アーチ【南北海道大会】
五回2死満塁、右翼越えに本塁打を放つ北海の佐竹=撮影・松本奈央
■全国高校野球選手権南北海道大会最終日(7月20日、エスコンフィールド北海道)
▽決勝 札幌日大高0-7北海
北海の眠れる元主砲が、ついに覚醒した。6番・佐竹徠都(らいと)中堅手(2年)が五回2死満塁から、高校生としては初めてのエスコン満塁弾を右翼ポール際へたたき込んだ。
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平川監督の直接指導で覚醒
169センチと小柄ながら、パンチ力はチーム一、二を争う。準々決勝翌日の14日、平川敦監督(54)から直接指導を受けた。98センチの長尺ノックバットで右手首の使い方とバットの軌道を修正した。「右手首の感覚と、ヘッドの重さを感じてスイングする感覚がつかめて、それで一気に調子が上がった」。19日の準決勝では4の4。この日は満塁弾を含む2安打4打点。1年秋から4番を任されたが、不振で春から6番に降格していた。指揮官も「あれではまった」と目を細めた。

ヒット性の当たりを2度キャッチ
守備でも敵将を感嘆させた。二回無死一塁から札幌日大高の5番・窪田洋祐(3年)の右中間フェンスに届くかという大飛球をランニングキャッチ。八回無死の守りでは、中堅への難しい飛球を背走しながら捕球。札幌日大高の森本琢朗監督(44)は「ヒット性の打球を2つ捕られてますし、あれが長打になるかどうかは非常に大きい部分。好守に阻まれた」と、認めた。
健大高崎の石垣元気とは旧知の仲 甲子園で再会できれば…「打ちます」
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伊達市出身。中学硬式の洞爺湖リトルシニアでは、群馬・健大高崎のプロ注目右腕・石垣元気投手(3年)とチームメート。佐竹の兄・柊都(北星大付3年)が石垣と同じ年だったため、当時はよく一緒に遊んだ。全国大会で2者連続アーチの共演も思い出だ。「その時は近い存在だったけど、いまは遠い存在。きょう勝って甲子園につなげられたので、甲子園という舞台で再会できれば」。健大高崎はまだ甲子園出場を決めていないが、もし対戦することがあれば「打ちます」。今度は倒すべき相手として、対峙する。
五回2死満塁、会心の右翼越え本塁打を放ち喜びを爆発させる北海の佐竹=撮影・中島聡一朗
次は選手として聖地のグラウンドへ
北海に入学する直前の昨年春、センバツ甲子園に出場した北海と大阪桐蔭の試合を祖父と一緒に応援しに行った。今度は選手として聖地のグラウンドに立つ。「まだ実感はないけど、甲子園という素晴らしい舞台で戦えるというのは、本当にうれしく思います。甲子園出場は最低ラインだと思っていたので、一戦一戦、勝ち進んでいけるように。そこまでの期間でしっかり調整して初戦を迎えられるように頑張りたい」。センターを守る〝ライト(徠都)〟が、絶好調のまま、聖地へ乗り込む。
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