高校野球
2025/07/19 21:15 NEW

右肩負傷で今夏初スタメンの佐藤瞭磨主将が躍動し北海は全国最多41度目の甲子園出場に王手【南北海道大会】

六回2死一塁、左翼越えに適時二塁打を放つ北海の佐藤主将=撮影・松本奈央

■全国高校野球選手権南北海道大会第5日(7月19日、エスコンフィールド北海道)
▽準決勝 駒大苫小牧3-8北海

1番打者でスクイズ含む1安打2打点

 手負いの主将が戦線復帰で難敵撃破―。「1番・左翼」で先発した北海の佐藤瞭磨主将(3年)が、二回のスクイズを含む1安打2打点。新チーム発足時から右肩亜脱臼に苦しめられながらもチームをまとめ上げ、夏の甲子園全国最多41度目の出場へ「M1」を灯した。20日の決勝戦では、夏の大会4戦全勝と好相性の札幌日大高と対戦する。

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5度目の右肩亜脱臼から復帰

 ラストサマーにギリギリセーフだ。九回2死、最後の打者がレフトフライに倒れると、ウイニングボールをしっかりつかんだ佐藤主将は、喜ぶそぶりは一切見せず整列の輪に加わった。春の全道大会でダイビングキャッチを試みた際に5度目の右肩亜脱臼。今月12日の南大会1回戦・立命館慶祥戦で代打で復帰すると、出場機会のなかった13日の2回戦後も痛み止めの注射を打ち、この日も飲み薬の痛み止めを服用しながら出場。「チームの仲間が本当につないでくれた。なかなかコンディションも整わない中で、なんとか勝ってつないでくれたので、そこはチームの仲間に感謝したい」。試合後、緊張感から解放され、少しだけ笑みがこぼれた。

 

作戦通り第1打席で11球の粘り

 頼れる主将の執念が、ナインにも波及した。ここまで公式戦の打順は2番や5番だったが、この日は初の1番。一回の第1打席では投ゴロに終わったが、フルカウントから粘って粘って11球を投げさせた。「初回に先制された中で、なんとか1点を返したいところだったので、1番の役割を考えながら打席に立っていました。相手の寺田投手もずっと1人で投げ抜いてきたので、結果的にファウルで粘って球数を稼げたのは良かった」。後続も早打ちはせず、2つの四球と2本の適時打で逆転に成功した。

ボディーブローのように

 平川敦監督(54)は「1番の佐藤が11球、あれがやっぱり大きいんじゃないですかね。1イニング20球の5回で100球。そこは無理にしても、15から20球ぐらいは投げさせたいなとは思っていたので。ずっと1人で投げてますし。それが40球までいっちゃったんで」。この回だけで打者7人で、合計42球を投げさせ、その後も五回までに106球。ボディーブローのように、徐々にスタミナを奪っていった。

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