《鶴岡慎也のツルのひと声》さあ天王山 最低でも2勝1敗が必要 投打のキーマンは…
■パ・リーグ21回戦 オリックス10-0日本ハム(8月21日、エスコンフィールド北海道)
攻めきれなかったバーヘイゲン
序盤で試合は決してしまった。先発したバーヘイゲン。調子自体は決して悪くなかった。ただ、チームとして現在、非常に高い打率を誇っているオリックス打線。攻めきれなかったという言葉に尽きる。
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中川への攻め方に疑問符
顕著だったのが中川。この試合の前まで3試合連続ホームランとまさに絶好調。150キロを超えるツーシームが武器のバーヘイゲンだけに、第1打席からガンガン内側を突くべきだった。二回の第1打席、厳しいツーシームは1球だけだった。カウント1-2からの5球目。いいスライダーだったが、うまく合わせられて中前打。ここから崩れていった。
ホークス打線も見逃してはくれない
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河野にしてもそう。五回、中川にソロ本塁打を浴びた。カットボールが、コントロールミスでアウトコースに行ってしまった。バーヘイゲン同様、失敗の方向が悪かった。制球ミスするにしてもインコースに外れるのは問題ない。いずれも細心の注意が必要だった。
この失敗を生かさない手はない。ホークス打線も今、状態がいい。近藤や山川はミスを見逃してはくれない。キャッチャーの配球を含め、攻め方を徹底しなければいけない。
場面によっては逃げるという選択肢も
あらためてソフトバンク3連戦。ファイターズは最低でも2勝1敗。できることなら3連勝したいところだ。
第1戦のキーマンは、まず先発の北山。防御率(1.54)が示す通り、調子はいい。いかに攻めきれるか。とことん攻め、また一方で、場面によってはとことん逃げることも必要だ。捕手との共同作業で、強気に向かっていってもらいたい。
宮城と似たタイプの松本晴
打線はこの日、オリックスの前に0封を食らった。ただ、切り替えやすい試合でもある。ソフトバンクの先発は松本晴。変則的ながら、直球が強く、スライダーも実に曲がる。この日の宮城とタイプは似ている。膝元のスライダーを振らない―など、より徹底していってもらいたい。
頼りになる郡司、レイエス、野村の中軸
打線のカギとなるのは中軸。この日の並びで言えば、郡司、レイエス、野村。3選手はいずれも好調で、ヒットも出た。レイエスと野村は安打が出て、結果も伴ったシーンで途中交代した。いい流れで天王山に向かえるだろう。
いかに中軸の前に走者を出せるか。シンプルではあるが、それが勝敗を分けるポイントになる。さあ、目が離せない3連戦が始まる。