山県秀 先輩からの言葉を胸に鎌ケ谷でリスタート「自分のできることをやって昇格の報告を待ちたい」
鎌ケ谷の地でリスタートを切った山県=撮影・工藤友揮
課題をクリアしてから1軍へ
7日に1軍登録を抹消された日本ハムのルーキー・山県秀内野手(23)が、鎌ケ谷の地でリスタートを切った。首脳陣から与えられた、そして自分自身で気づいた課題をクリアし、優勝争いを繰り広げる1軍への帰還を目指す。
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2軍戦ではさっそく好守で活躍
9日に鎌ケ谷で行われたイースタン・リーグ巨人戦。降格後2試合目となる2軍戦に「7番・遊撃」で出場した山県は、攻守で存在感を発揮した。持ち味である守備が光ったのは三回2死の場面。三遊間へのヒット性のライナーを横っ飛びでキャッチする好プレーを披露した。「詰まっていて、一歩目を切るのが難しい打球だったんですけど、うまく対応できたかなという感じですね」と、先発した同期・浅利を好守で援護した。

そして打撃では、試合を決める一打を放った。5-5の同点で迎えた八回2死一、三塁の場面で打順が回ると、センター前にはじき返し、降格後初ヒットとなる決勝タイムリーをマークした。「あの打席だけ、自分の中で打てそうだな、という感じがしていて。抹消のときに(林)ヘッドから『結果を残してくれ』と言われていて。どうしても結果が欲しいと思っていると力が入ったりして(結果が)出ないんですけど、最後の打席だけ、力が抜けてスッと(打席に)立てて。打ったらヒーローだなという、ポジティブな気持ちで入れたのが良かったかなと思います」。
チーム事情での抹消と説明されるも 自身で捉えた意味は…
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約4カ月に渡って戦い続けてきた1軍からの降格を告げられた。首脳陣からは「チーム事情での抹消」と説明されたが、自身は「シンプルに自分のバントへの信頼度であったり、(試合で)使いづらいと思われる場面があったので、そういうところをしっかり成長して直してこい、という意味だな」と捉えていた。
林ヘッドと谷内コーチから〝宿題〟
鎌ケ谷で復活を期すにあたり、いくつかの〝宿題〟が出された。「ヘッドからは、まずはバントをしっかり決められるようになるというのを一番に。守備は1軍でも守備固めとして信頼して使いたいと思っているから、結果を残してほしいというのを2つ目の課題として。谷内コーチからは、守備で自分のスタイルを確立していく上で、1軍で今まで出た課題を振り返って、ファームでもまたレベルアップして帰って来てほしいという話と、あとは力をつけて、1軍のボールに対応できるように、バッティングを成長させてほしいというところですね」。
7月24日、練習で谷内コーチ(左)に声を掛けられ笑顔の山県
1軍選手はお尻周りが全然違う
自分自身で感じた課題にも取り組んでいく。「1軍の選手を見てきましたけど、足が速い選手を除いて全員、体つきが違うというか。特にお尻周りは自分と全然違うんですよね。それだけの力があるから1軍のピッチャーでもはじき返せますし、そういうところなのかなと一番最初に思いました。あとは守備の細かいミスが、自分としてはすごく嫌でした。守備では自信を持っていきたいので。やっぱり守備で物足りなさを感じたら、自分は勝負していけないので、そこはすごく重く感じています」。攻守、フィジカル面でもさらなる向上を目指している。
〝新・ガタシュー〟目指す
先月末に1軍合流していた松本剛からは「呼ばれるのを待って、自分のやれることをしっかりやってこい」とメッセージをもらった。「もちろん最短で上がりたい気持ちはありますけど、1軍でも2軍でも、自分のやることは変わらないと思うので、自分のできることをやって、昇格の報告を待ちたいと思います」。先輩からの金言を胸に〝新・ガタシュー〟像を確立し、優勝を争うチームに欠かせないピースとなってみせる。

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