ルーキー山県秀 1軍で奮闘する日々 「心の支えになっています」という〝師匠〟の存在
13日の試合前練習で再会した山県(左)と庄司選手教育ディレクター=撮影・松本奈央
成長著しい大卒ドラ5ルーキー
日本ハムのドラフト5位ルーキー・山県秀内野手(23)が1軍の舞台で奮闘している。
12日のオリックス戦(エスコン)では7試合ぶりに先発出場し、1日のソフトバンク戦(東京ドーム)以来となる安打を放った。
バットでも日増しに存在感
4月中旬にプロ初昇格してから、無我夢中でプレーを続けている。持ち前の守備力だけではなく、6月4日の阪神戦(エスコン)ではプロ初本塁打をマーク。チームに欠かせない選手となりつつある。
6月4日の阪神戦、四回2死一塁、山県がプロ初本塁打を放つ
13日の試合前にうれしい再会
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
13日の試合前練習では、うれしい再会があった。所用でエスコンを訪れていた庄司選手教育ディレクターが声をかけてくれた。
新人選手らの生活面を指導する庄司ディレクターは、山県にとって「ファイターズ入って、一番気にかけてくれる人。先生じゃないですけど、師匠みたいな」存在。表情を見ただけで、今のコンディションと何を考えているか理解してくれる。
13日の試合前練習で再会し、握手を交わす山県(左)と庄司選手教育ディレクター
絶妙なタイミングで声かけ
「自分の状態とか、どういうことを考えているか見抜いてくれる。必死になってやっているのは、伝わっていると思うんですけど、それがきつくなっていて、体が重くなっているのも分かっている。夏の期間でしんどい。でも、そこを突き抜けて、ランナーズハイになれば最後まで行けるからって」。この日も前向きな言葉で背中を押してくれた。
1軍昇格後も密に連絡
2軍施設のある鎌ケ谷の寮で暮らす庄司ディレクターとは、1軍に昇格後もLINEで連絡を取り合っている。疲労がピークに達していた交流戦後のオフに、ハッと気付かされたことがあった。
「(春季)キャンプ終わりに体調不良になった時の顔に似ていたと言われて。実際、マジで体調を崩しそうだったんですよ。休んでホッとしちゃうのがダメっぽくて。そういうのも感じてちゃんと休んで、サウナ入って、お風呂入って。それで元気に戻って来られた。本当、感謝しかないですね。心の支えになっています」。庄司ディレクターのおかげもあり、乗り切ることができた。

すべてを受け入れて前へ
4日の楽天戦(エスコン)から、けがで離脱していた水野が1軍復帰。ここ最近は、守備固めとして途中出場する機会も増えている。
「大学の時はずっとスタメンで出ていたわけじゃないですか。途中から出る方が難しいです。気持ちの入れ方とか、いろいろ考えないといけない。途中から出ることって、すごいことなんだなって。本当、毎日いろんなことを勉強しながらですね」
忘れてはいけない初心
庄司ディレクターに会うと、山県は毎回こう尋ねるという。「僕、変わっていないですか―」。それには理由がある。「初心を忘れないというか、最初の気持ちがなくなっているように見えたら教えてください、とお願いしています」
その謙虚さがあれば大丈夫だろう。
