高校野球
帯広大谷がOBのF杉浦からの差し入れで2年連続8強入り【北北海道大会】

■全国高校野球選手権北北海道大会第3日(7月14、旭川スタルヒン)
▽1回戦 帯広大谷6-3帯広北
六回に集中打で一挙4得点
十勝支部同士の1回戦は、六回に集中打を浴びせた帯広大谷が制して、2年連続の8強入りを果たした。同点の六回、死球と連続バントヒットで1死満塁とすると、7番・斎藤琉希中堅手(3年)が左前に勝ち越しの2点適時打。さらに二回に同点打を放っている8番・春木が左中間を破る2点二塁打で一挙4得点。下位打線が勝利を呼び込んだ。大会直前には、OBで日本ハムの杉浦稔大投手(33)から熱中症対策のゼリー飲料が差し入れされ、最高気温34度が予想された旭川の酷暑の中でも、足をつる選手は出ずに最後までプレーした。
ゼリー飲料のおかげで足をつる選手なし
杉浦先輩、ありがとう。代表決定戦では暑さの中でのプレーに足をつる選手が出たが、杉浦から届いたゼリー飲料を試合前に摂取。村上恵都主将(3年)は「おかげできょうは誰も足がつらなかったかな」。遠く離れた鎌ケ谷に吉報を届けることができた。
六回にV打を放った斎藤は、同点で迎えた四回1死三塁と勝ち越しの場面で初球を打ち上げ凡退していた。その反省を生かし「打席に入る前に考えて初球、甘いボールが来ない限り打たない、と決めていた」。フルカウントからの6球目。「最後、ストレートに張って、そこで合わせて打った」。左前にはじき返し、2者が生還した。

昨秋は3番を任されていたが、極度の打撃不振に陥っていた。元々すり足打法だったが、右足を上げるノーマル打法に変更。この春、再び不調に陥り、北大会直前にすり足に戻して挑んだ。「春夏と調子が上がらなくて困ってたんですけど、今回やっとヒットが出て良かった」と、この夏初安打が、チームに勝利をもたらす決勝打になり、笑みを浮かべた。