ファイターズ
《ハム番24時》7月24日

影の立役者が存在する。球宴のホームランダービーで、高市俊打撃投手(41)の絶妙なアシストが光った。同様のイベントに参戦するのは、2016年に横浜スタジアムで大谷(現ドジャース)に投げて以来2度目だった。
抑えるためではなく、打たせるために投げる。簡単なことではない。適度なスピード、打者の得意なコースを狙う制球力が必要で、神経を使う。
ルールは2分間で何本、スタンドに運べるか。23日の清宮幸は先に6本塁打を記録した佐藤輝(阪神)と対戦し、終盤に4連発を披露して大逆転勝利。高市打撃投手はこの場面を振り返り「高めに行った時はあまりいい当たりを打っていなかったので、インコース低めを狙っていこうと。幸太郎も途中で打ち方が固まった感じがして、そこに投げておけば、なんとかなりましたね」と、うれしそうに明かした。スイングを見ながら微調整し、強く振れるポイントに投げ続けた。匠(たくみ)の技だ。
無粋だが、24日の出番前、緊張はしないのか―と質問したら「めちゃくちゃしますよ(笑)。普段(の打撃練習)とは比にならない」と即答。一応、ファイターズの誰が優勝しそうか、事前予想をお願いしたら「全然分からない。幸太郎がいきそうな気もするけど、僕次第という感じ? リアルにそれがプレッシャーになる」と苦笑いを浮かべていた。
結果的に、牧(DeNA)の大活躍で優勝こそ逃したが、万波や清宮が6本をマークするなど、好記録を引き出した。これもプロの仕事。ナイスピッチングでした!