高校野球
2025/07/22 22:10 NEW

旭川志峯 春の支部初戦敗退から這い上がり365日ぶりのリベンジで現校名初甲子園【北北海道大会】

北大会優勝を決めた旭川志峯の選手たち=撮影・松本奈央

■全国高校野球選手権北北海道大会最終日(7月22日、エスコンフィールド北海道)
▽決勝 白樺3-4旭川志峯

 

3年ぶり11度目、現校名では初聖地

 旭川志峯が昨夏王者・白樺との大接戦を競り勝ち、3年ぶり11度目の甲子園出場を決めた。今春、支部予選初戦の2回戦で旭川北に敗北。この敗戦をバネに北大会の頂点まで一気に駆け上がった。2023年春に旭川大高から校名変更後では初。同校OBで1997年にエースとして甲子園に出場し、指導者となってからは22年夏まで部長を務めた山本博幸監督(45)が指揮官として初優勝。さらに93年から続いていた北北海道大会決勝での連勝記録を「9」に伸ばした。

昨夏の悔しさ知る3年生が底力発揮

 昨年7月22日に行われた北大会準決勝では七回コールドゲームで敗れた白樺に、最後は3年生が底力を発揮してチームを優勝に導いた。エース・河合悠希投手(3年)が184球で完投すれば、昨夏の白樺戦に出場していた合田湧翔中堅手(3年)が二回に先制打。逆転された直後の三回には石田健心三塁手(3年)が再逆転の2点三塁打を放った。石田は「監督と一緒に甲子園に行けるんで、それは本当にうれしいです」と声を弾ませた。指揮官は「積み重ねの量が違いますよね」と、最後の夏は3年生の力だと信じて疑わなかった。

三回1死一、二塁、逆転の適時三塁打を放った旭川志峯の石田

 

チームの空気感が敗戦を機に豹変

 この春、13年ぶりに支部で初戦敗退。秋は全道大会に出場していただけに、ショックは大きかった。指揮官は20日の公式練習の際、「やっぱり旭川北高に負けてからのチームの空気感が全てじゃないか。そこまでは全然ダメダメなチームというか、まとまりの薄いチームだったけど、負けを機に『これじゃダメだね』っていうことを、僕とか端場先生がずっと言ってきていることが現実味を帯びてきて、気持ちが入った練習になってきてるんじゃないか」と、チームの変化を説明した。河合によると、例えば犠打で一塁へのベースカバーでは、ボールはトスで渡すのが決まりだったが、旭川北戦では、河合がトスではなくて、上から投げてしまい暴投に。それが敗戦につながったという。それから原点に戻って、チーム内の決まりや、やるべきことを徹底して泥臭くやり続けた。

近すぎず遠すぎずの距離感から、本当の自主性が生まれる

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