栗山町出身の旭川志峯・河合悠希が184球の熱投 F栗山CBOから制球学び頂点【北北海道大会】
旭川志峯の河合(中央)が完投して北大会の優勝を決め、チームメートに迎えられる=撮影・松本奈央
■全国高校野球選手権北北海道大会最終日(7月22日、エスコンフィールド北海道)
▽決勝 白樺3-4旭川志峯

粘りの投球で1点差ゲーム逃げ切り
旭川志峯のエース河合悠希投手(3年)が184球の熱投で3年ぶりの甲子園出場をたぐり寄せた。1-0の三回に一度逆転されたが再逆転に成功すると、四回からは毎回走者を得点圏に背負いながらも決定打を許さず。九回に1点差に迫られたが、最後は逃げ切った。

昨夏準決勝で先輩が負けた借り返す
スタミナ右腕が最後までエスコンのマウンドに立ち続けた。「序盤から四球、死球がずっと続いていたので、自分の中でゼロで抑えて最後まで勝ちきることができて良かった。途中、気持ちが切れそうなところがあったけど、みんなの声で持ち堪えることができて、最後まで投げることができました」。昨夏準決勝の白樺戦はボールボーイだった。先輩の涙を間近で見た。「因縁の相手。きょうは勝つことができたので、先輩方の負けを、借りを返すことができたかな」。スタンドに駆けつけたOBの西武育成・ウメビンユオ・オケム明外野手(19)ら、去年の3年生に特別な勝利をプレゼントした。
「200球まで」は冬の練習で自信
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公式戦では最多投球。山本博幸監督(45)は端場部長の太鼓判を受け、「200球まで」とマウンドを託した。河合は冬場のピッチング練習で「一番投げた時で220球ぐらいは1日で投げたりを、自分からやっていたので、最後にこうやってつながってきたかな。監督、端場先生もそうですけど、みんなから『200球まで行けよ』、『最後までお前が行け』みたいなことを言ってもらえたので、最後まで投げれたかな」。練習に裏打ちされた自信が、ゲームセットまで河合の身体を突き動かした。
北大会優勝を決めて喜びを爆発させる旭志峯先発の河合=撮影・小川泰弘
父が栗山CBOと町内で知り合い
栗山町出身。栗山小3年時で野球を始めた時、同町で酒屋を営む父・修一さん(58)が町内在住の日本ハム・栗山英樹CBO(64)と知り合いだったことで、栗の樹ファームで直接指導をしてもらった。「細かい技術的な話ではないけど、コントロールのつけ方、そういう練習方法を。『この棒に当てるイメージで投げてみなさい』みたいなことを言われたりしてました。そういうのが身になってきたかな」。母のかおりさん(57)によると、今大会中も人づてに激励の連絡が届いていたという。
南大会優勝の北海・今は元相棒
中学硬式の恵庭リトルシニアでは、エースとして日本選手権に初出場。その時、正捕手を務めていたのが南大会で優勝した北海の今皓大外野手(3年)だ。元相棒は20日にひと足先に甲子園出場を決め、河合から「甲子園おめでとう」と祝福。今外野手からは「一緒に行くぞ」と返信があった。「きょう実際に達成できたので、次は甲子園で会いたい」。今度は違うユニホームに袖を通し、大舞台に挑む。
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