郡司裕也 決勝点お膳立ての貴重な安打 「元同僚たちが頑張った」
二回に二塁打を放った郡司が田宮の中犠飛で生還=撮影・小田岳史
■パ・リーグ11回戦 日本ハム5-4ロッテ(7月8日、ZOZOマリンスタジアム)
2安打2四死球&好守で勝利に貢献
日本ハムの郡司裕也捕手(27)が「5番・一塁」で先発出場。延長十一回の第5打席で、決勝点につながる右前打を放つなど、5打席で4度の出塁(2安打2四死球)をマークした。
体を張った守備で出塁を許さないシーンも見せるなど、猛暑にも負けない熱いプレーの数々を披露して、チームの4連勝に貢献した。
活躍が光った元中日トリオ
延長十一回、4時間13分にも及んだ大激戦。「最近、試合が長いですね(笑)。パッと勝ちたいですよ、本当に(笑)」とジョーク交じりにロングゲームを回顧した郡司。試合の均衡を破るきっかけを生み出した。
先頭打者として打席に立った十一回、ロッテの7番手・益田の5球目を右前へはじき返し、チャンスメークした。その後2死一、二塁とチャンスが拡大し、マルティネスの右前打で、郡司の代走・中島卓が決勝のホームに生還した。その裏、一打逆転のピンチを迎えるも、1死一、二塁で登板した山本拓が試合を締めくくった。
延長十一回、先頭で右前打を放った郡司(左)
「きょうは僕が(塁に)出て、最後、グワチョ(マルティネス)がヒットを打って、やまーん(山本拓)にセーブが付いて。元同僚たちが頑張ったので、うれしかったですね」。元中日トリオで勝利をたぐり寄せ、胸を張った。
直前の守備では好プレーを披露
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決勝点をお膳立てする直前には守備でも好プレーを見せた。十回2死の場面で、寺地の一塁線への痛烈な当たりに横っ飛び。捕球こそできなかったものの、すかさず拾ってベースカバーに来た玉井に送球。出塁を阻止した。
「グローブに入ってほしかったですけど、落とした後も素早く対応できたので。玉井さんもよく(一塁の)カバーに入ってくれました」。玉井への感謝とともに、好守の場面を振り返った。
新庄監督の助言もあって復調
6月21日の古巣・中日との交流戦で、第1・第2打席と連続で安打を放ったものの、その後の17打席でノーヒットが続いた。だが、今月5日に行われた楽天戦の第3打席で、18打席ぶりの安打となる5号ソロを放つと、翌6日の楽天戦、そしてこの日と2試合連続でマルチ安打をマークした。
「状態は上がってきていると思います。ボス(新庄監督)の(スタンスを少し狭めろという)アドバイスが効いているなと思います」。打撃の調子は右肩上がりで上昇中だ。
二回無死一塁、郡司が二塁打を放つ
さらなる連勝へ気合十分
接戦を制し、これでチームは4連勝。ソフトバンク、オリックスに肩を並ばせることなく首位をキープした。
「きょうは野手のミスもあって、もしあのまま負けたら、ガタガタ行ってしまいそうなところで勝ち切れた。あしたも何が起こるか分からないですけど、みんなでカバーし合いながら、連勝したいなと思います」。一時の不調から抜け出した郡司が、今度は支えてくれた仲間たちを助けるため、その打棒を振るっていく。