郡司裕也 懸命タッチ実らずサヨナラ負け「打線が援護できなくて申し訳なかった」
九回1死一、三塁、三走に続き、一走・緒方の生還を許した郡司=撮影・松本奈央
■パ・リーグ12回戦 日本ハム1-2ソフトバンク(7月2日、みずほペイペイドーム)
悔しい敗戦 責任を背負う扇の要
日本ハムの郡司裕也捕手(27)が「5番・捕手」でフル出場し、完投した加藤貴之投手(33)を好リードで支えた。
試合は1点リードの九回に逆転を許し、サヨナラ負け。「きょうは打線が(加藤貴を)援護できなかったことが申し訳なかったですね」と責任を背負った。
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息ぴったりのバッテリー
立ち上がりから、加藤貴と息を合わせてソフトバンク打線を翻弄した。テンポ良くサインを交換し、走者を背負っても慌てずに後続を打ち取っていった。
五回2死一、二塁、加藤貴(右)に声をかける郡司
持ち味を引き出した好リード
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左腕の武器を存分に活用した。一回、先頭の周東への初球には96キロのカーブを選択し、その後もタイミング良く同球種を織り交ぜて相手打者に印象づけた。
「(加藤貴が)良かったと思います。カーブが持ち味なので、生かせていたかなと思います」。二、四、六、七、八回を3者凡退に抑えたが、完封勝利にあと一歩、届かなかった。
欲しかった追加点
打線は一回に野村の併殺崩れで1点を挙げるも、その後の好機で追加点を奪えなかった。
郡司は八回2死満塁の好機で空振り三振を喫するなど、4打数無安打に終わり「打線がもうちょいカバーしてあげられたら」と悔しがった。
八回2死満塁、三振に倒れた郡司
まさに紙一重 リプレー検証の末に…
試合の結末は、紙一重の勝負だった。
1―0で迎えた九回に1死一、三塁のピンチを背負い、昨季の本塁打王・山川に左翼フェンス直撃の打球を飛ばされた。守備陣はロスのない中継プレーで本塁へボールを届け、受け取った郡司は一走の代走・緒方に懸命のタッチを試みた。判定はアウト。しかし、敵将・小久保監督のリクエストによって覆り、敗戦が決まった。
雪辱を期す〝かとぐん〟
郡司は最後まで女房役らしく、奮闘した先輩左腕をかばい続け、球場を後にした。
「相手もクリーンアップですし、打たれたのはしょうがないです。切り替えていきます」。シーズンはまだ折り返し地点。〝かとぐん〟バッテリーに、リベンジの機会はきっと来る。