郡司裕也 絶妙セーフティーバントで完全阻止 試合後に語った思惑は―
五回1死、郡司がセーフティーバントを決める=撮影・桜田史宏
■セ・パ交流戦1回戦 阪神1-0日本ハム(6月3日、エスコンフィールド北海道)
意表を突いた価値ある〝一本〟
日本ハムの郡司裕也捕手(27)が「5番・三塁」で先発出場。五回の第2打席に、阪神の先発・才木の完全投球を阻止する好判断を見せた。
1死満塁の先制機につなげた
重苦しいムードを打開したかった。自身も二回の第1打席は一飛に倒れるなど、チームは才木の前に五回1死までパーフェクトに抑えられていた。初球でバットを寝かせ、三塁前へ転がす絶妙なセーフティーバントを披露。三塁内野安打となり、チーム初安打をマークした。
続く万波が右前打、上川畑が四球で1死満塁とチャンスが拡大。後続が倒れ、得点にはつながらなかったが、意表を突くプレーで存在感を発揮した。

してやったりの内野安打 「流れが来かけたんですけどね…」
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試合後には「なんか、いけそうな気がしたので…。まあ、流れも悪かったですし、流れを変えたいって感じですね。サードの位置と、雰囲気で、なんか、いけそうかなと思って」と意図を説明。「流れが来かけたんですけどね…。まあまあ、こんな日もありますね」と淡々と振り返った。
虎党の熱烈応援も大歓迎
セ・リーグと対戦する交流戦が開幕。エスコンフィールド北海道には多くの阪神ファンが詰めかけ、守備の際には地響きのような歓声に包まれた。いつもと違う雰囲気にも「声、出ていますね。すごいっすね。楽しいですよ。阪神の応援も聞けますし、楽しみながらって感じですね」と動じることはなかった。
五回1死、セーフティーバントを決めた郡司=撮影・村本典之
やまーんをイジりつつも…
中日から移籍3年目の今季は、開幕から捕手、内外野をこなす。4番・野村が左脇腹の肉離れで離脱した後は、一塁、三塁での出場が増え、安定感のあるプレーを見せている。この日は、自身がデザインされた球団グッズ「推しペアオリジナルクッション」を2つ携えて、帰宅。1つは山本拓との、もう1つは野村とのものだった。
「いらないかなとも思ったんですけど…。僕は家の景観が損なわれるので嫌なんですけど…。せっかくオシャレな部屋にしているのに、やまーんのせいで景観が損なわれる(笑)」。中日時代から親しい右腕をイジりつつ、自宅に持って帰ることにした。
後輩の復帰も心待ち
もう1人の〝相方〟野村は、今月1日の2軍ロッテ戦で実戦復帰。「連絡は取っていないですけど、そろそろ病んでいると思うので(笑)。ヒット12本打ったら(1軍に)行けるんでしたっけ? すぐ打つでしょう」。仲が良い後輩のことを気にかけながら、あすに向けて気持ちを切り替えていた。
