五十幡亮汰 2三塁打含む猛打賞も満足せず 「自分のバッティングにはたぶん永遠に…」
七回1死一、二塁、2点三塁打を放った五十幡=撮影・井上浩明
■セ・パ交流戦3回戦 ヤクルト1-6日本ハム(6月12日、エスコンフィールド北海道)
持ち味発揮で同一カード3連勝に大貢献
日本ハムの五十幡亮汰外野手(26)が「2番・中堅」で先発出場。初回の第1打席でセンターオーバーの三塁打を放ち、続く清宮幸太郎内野手(26)の同点犠飛でホームに生還した。七回の第3打席ではライト線を破り、再び三塁に到達。2本の三塁打を含む3安打2打点2得点の活躍を見せて、同一カード3連勝に大きく貢献した。
いきなり魅せた快足 「抜けたら三塁打にしたい」
五十幡が誇る自慢の快足。その武器が持つ破壊力、そして頼もしさを、エスコンに詰めかけた日本ハムファンに強く印象付けた。
1点ビハインド、1死走者なしで迎えた一回の打席。2球目を捉えると、大きな当たりが左中間を深々と破った。「外野の間を抜けていくということは、しっかり捉えられた証拠。抜けたら三塁打にしたいという思いは強いですね」との言葉通り、一気に三塁へ到達し、反撃ののろしを高々と上げた。
一回1死、左中間を破る三塁打を放った五十幡が塁上でガッツポーズ=撮影・小田岳史
新庄監督のDM作戦も効いた!?
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新庄監督からの教えに、見事に応えてみせた。監督からのDMによる打撃指導には、阪神・近本やドジャース・フリーマンなど、俊足巧打タイプの打撃フォーム動画が添付されている。
この日の試合前に語っていた。「(言葉で)『下から振ってみろ』と言われるよりは、やっぱり映像があった方が、自分も参考にしやすいので。自分ではすごく下から振っているイメージなんですけど、周りから見たら、意外と普通だったりするので、自分の思ったスイングと一致するように、自分のスイングというのを見つけていきたいです」。初回から披露した会心の当たり。「しっかりラインにうまく入っていって、振り出せたかなと思います」と納得の一打となった。
試合を決めた2本目のスリーベース
この一撃だけにとどまらず、七回にも2者を生還させる2点三塁打で快足を飛ばした。大学時代以来だという1試合2三塁打をマークして、この日の勝利を決定づけた。
七回1死一、二塁、五十幡が2点三塁打を放つ
サインプレー成功も盗塁にこだわり
7日のDeNA戦に続く、今季2度目の猛打賞を達成した。大満足の一戦かと思いきや、お立ち台で三回のダブルスチールの場面に触れて「チームとしては最高ですけど、自分にとっては走塁死なので、めちゃくちゃ悔しいです」と、球界屈指のスピードスターとしてのプライドをのぞかせた。
「できれば(二塁から)ホームに投げてほしかったですね(笑)。ホームがセーフで、自分も生きたかった思いがあります」。貪欲さを持ち続けて、盗塁の数を積み上げていく。
絶好調もまだまだ進化の途中
5試合連続のスタメン出場で、22打数8安打6打点、打率.364と乗りに乗っている。それでも「(手応えは)以前よりはもちろん感じていますけど、自分のバッティングには、たぶん永遠に課題はあると思う。自分のバッティングを見つけられるように、もっと試行錯誤してやっていきたいです」。
現状に満足はしていない。不動のリードオフマンへと進化を遂げるべく、その打棒にさらなる磨きをかけていく。
