大学・社会人野球
2025/06/09 16:50 NEW

【プレーバック】全日本大学野球選手権1回戦 北海学園大5-4上武大(6月9日、東京・神宮球場)

全日本大学野球選手権で46年ぶりの白星を手にした北海学園大ナイン=撮影・西川薫

 

先発・工藤は四回降板も打線で粘り

 4年ぶり出場の北海学園大は、プロ注目の159キロ右腕で侍ジャパン大学日本代表候補でもある工藤泰己投手(4年、北海)が先発のマウンドに上がった。

 立ち上がり、課題の制球難に苦しんだ。先頭打者に四球を与え、1死三塁では死球。2死二、三塁までピンチを広げてから暴投と、無安打で先制を許した。

 二回、北海学園大はすぐさま反撃を開始。1死から6番・指名打者の井樫太希(3年、北海)が左翼ポール際へ運ぶ同点アーチ。スタンドもベンチも一気に盛り上がった。

 その裏、上武大も無死一、二塁から犠打と犠飛ですぐさま勝ち越すと、さらに2死一、三塁から適時打で2点差をつけた。

 三回の北海学園大の攻撃は、失策と2番・下向航中堅手(4年)の右前打で1死一、三塁に好機を広げると、続く常谷拓輝遊撃手(4年)の右犠飛で1点差に追い上げた。

 北海学園大の工藤は、毎回先頭を塁に出す苦しい展開の投球が続き、四回先頭にソロアーチを浴びたところで降板。島崎圭介監督(53)は2番手の左腕・木村駿太投手(4年、札幌国際大)にスイッチした。すると五回には自己最速を更新する147キロをマークした。

 2-4で迎えた六回。1死から四球で出た走者を一塁に置いた場面で、島崎監督は5番・斎藤真吾右翼手(4年、北海)に代打・柏原翔太(3年、旭川実業)を送った。すると初球を引っ張り、右翼ポール際へ値千金の同点2点本塁打。再び試合を振り出しに戻した。

 七回、2イニング無安打だった木村が2本の安打を浴びて、2死満塁のピンチになった場面で、3番手の高谷舟投手(4年)がクローザーとして登板。変化球で空振り三振に打ち取り、難を逃れた。

 八回、北海学園大の攻撃は、2番・下向からの好打順。2本の安打と犠打、死球で2死満塁まで好機を広げたが、7番・杉林蒼太二塁手(4年)は空振り三振に終わり、同点のまま勝負の行方は九回の攻防にもつれ込んだ。

 九回、北海学園大の執念が、46年ぶりの選手権勝利をたぐり寄せた。先頭の8番・火ノ川優作(3年)が三塁へ高いゴロに、一塁ヘッドスライディング。判定はセーフ。犠打で1死二塁の場面で、1番・中島柊左翼手(4年)の遊ゴロを相手が一塁へ悪送球すると、二走・火ノ川が一気に本塁へ生還。ついに勝ち越した。

 九回は3番手の高谷が無失点。4年生3投手の継投に、3年生がバットで貢献。11日の2回戦へ駒を進めた。

▼▼▼北海学園大の投打成績、監督コメントは以下▼▼▼

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