【一問一答】宮西尚生 日本記録の880試合連続リリーフ登板 あこがれの存在、岩瀬さんとの思い出も―
七回に3番手で登板し、880試合連続救援登板の日本記録を達成した宮西=撮影・桜田史宏
■パ・リーグ12回戦 オリックス0-7日本ハム(5月15日、エスコンフィールド北海道)
日本ハムの宮西尚生投手(39)が15日、エスコンフィールド北海道で行われたオリックス戦の七回2死三塁で登板し、西川龍馬外野手(30)を二ゴロに仕留めた。本拠地で、880試合連続リリーフ登板の日本記録を打ち立て、新庄剛志監督(53)からお祝いの花束を受け取った。ヒーローインタビューと取材に応じた一問一答は以下の通り。
【中島健人によるヒーローインタビュー】
―七回2死三塁の場面で登板。どんな思いでマウンドへ上がりましたか
「やべえなー、と思いながら立ちました」

―きょうの試合で880試合連続リリーフ登板の日本新記録を達成
「きょうは新記録ということで『宮西』一色かと思えば、『中島』一色で(笑)」
―全然そんなことないです。宮西投手一色でございます
「いやもう本当に、そういう来ていただいたタイミングで記録が達成できたというのも、またうれしいなと思います」
―リリーフという一番大変なタイミングで、自分の最高のコンディションに持っていくための秘訣(ひけつ)は
「公にはあまり言いたくないんですけど、ブルペンでは本当、だらけてます(笑)。なるべく試合は見ながら、緊張感を持たず。一気に爆発させるというか、気持ちを爆発させるためにも、普段はリラックスして待機しています」
―私もステージに立つ前は、あまり緊張しない方がいいですか?
「いや、しっかりアップされた方がいいと思います」
インタビュアーの中島健人(手前右)の質問に答える宮西(中央)
―そうなんですね。それは宮西投手ならではのスタイルということで
「そうですね。だから、あんまり真似はしてほしくないです(笑)」
―今の気持ちをファンの皆さんへ
「〝ミヤティー〟ファンいます、ちゃんと? いますか(笑)。きょうは皆さんの、新たな日本ハムファンの記録が誕生した日です。僕だけの記録じゃないので、皆さん、みんなで喜び合いましょう。ありがとうございました」
【試合後取材】
―きょうもしびれる場面での登板になった
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「12球団でもトップレベルのバッターだったので、やっぱり大変だなとは思いました」
―直球で攻めた
「前回、前々回と、ああいう場面でのスライダー率とか、そういうのもデータに入っているやろうし、その辺をうまいこと進藤がリードしてくれましたね」
七回2死三塁、進藤と話す宮西
―ここ最近は僅差の場面で起用され、しっかり抑えている
「たまたまです。きのうはああやってリリーフが打ち込まれましたけど、それは自分が行ってもそうなった可能性がありますし、それは本当に運です。きょうは運が良かったかなと思います」
―直後に点が入り、白星がついた
「それはチームの力でしょ。勝利は昔からずっと言っていますけど、特にきょうなんてやっぱり若い2人(細野と進藤)が、良くゲームをつくって0点で後ろに回してきたので、あの2人がヒーローじゃないかなと思いますし、本当に細野と進藤、素晴らしかったなと思います」
―今年の真っすぐの手応えは
「まあまあ、全体的に手応えはあります」
―新記録を、本拠地で達成できたことは良かったのでは
「そうですね。本当にそれだけは。もう、あと何回そういう記録が出るか、なかなか厳しいところが正直あると思うので、それをこうやってビジターじゃなくホームで、北海道でできたことは、記憶にも残るし、良かったんじゃないかなと思います」
―新庄監督から花束をもらったことに驚きは
「もう、そういう状況じゃなかったから、記録のことも忘れていて、周りから花束があることを教えてもらったので。監督からもらって、何か声を掛けてくれていたんですけど、興奮していて、何て言ったか全然記憶になくて、それぐらい、入り込めていたかなと思います」
880試合連続救援登板の日本記録を達成した宮西(右)が新庄監督から花束をもらう
―新庄監督は「新記録ができたから、また一から」と
「あ、なるほど。(教えてくれて)ありがとうございます。いや、気になっていて。ゾーンに入っていて、全然聞こえなかったので。やっぱり監督が去年言ってくれた、目の前の試合を楽しむという、そこが起点というか、第2章と僕は言っていますけど、そのスタートになっているので、そういう意味でも、記録を更新できたので、また一からしっかりと目の前の1試合1試合を戦っていきたいなと思っています」
―きょうのピンチの場面は、楽しめたか
「楽しめないよ!(笑)。それは楽しめないですけど、思い切ってしっかり準備もできて、イメージもできて、やることをやってマウンドに立っているし、そういう1日1日の積み重ねで、抑えたら楽しいし、打たれたら悔しいし。でも切り替え。打たれても切り替えるし、抑えても切り替えて、またあしたロッテとの試合があるし、それに向けてしっかりやっていきたいなと思います」
―岩瀬さんの記録を抜いた
「思い出としてすごく残っているのが、タイトルを取った時かな、岩瀬さんがちょうど、カムバック賞を取られたときに一緒になって。その時に初めて声を掛けられて、俺の記録を抜かせよという言葉を掛けられているので、そういう言葉もすごく印象的で、1歩ずつ、(岩瀬の通算)登板数を目指して頑張ってやっていきたいなと思います」
―言われたときの心境は
「まさかそういう声を掛けてもらえるとは思っていなかったし、存在を知ってもらっているだけでもうれしかった。記録に迫っていること、目指していることを知ってくれていたのが、うれしかったという率直な思いです」
七回2死三塁のピンチで登板した宮西が無失点で切り抜ける=撮影・井上浩明
―まだまだ記録を伸ばしたいか
「ホールドも、山口さんの記録があったり、浅尾さんとか、そこを目指してやっていたし、登板数で言えば、岩瀬さんの記録だったり、そこを目標にしてつらいときでも踏ん張れたので。そういう意味で、これからのリリーフ、プロ野球に入ってくる若い子たちが少しでも、くじけそうになった時に踏ん張れるようなものになってくれれば、やったかいがあったかなとは思いますね」
―歴代登板数1位の岩瀬さんを超えるにはあと123試合
「もう言わんとって、しんどいから(笑)。本当に、ここからの1試合1試合というのは、0から123とはレベルが違うので、1試合1試合が50試合分ぐらいの感覚だから。そこは目指さずと言ったらおかしいけど、気にせず1歩1歩、地道に、らしく行きたいなと思います」
観客からの声援に応える宮西(右)と郡司
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