コンサドーレ
2022/11/15 23:20

《平川弘のCool Eye》 タイ遠征・ブリーラム戦の5失点は反省材料 緩いゲームは意味がない

 J1リーグ入れ替え戦(13日)では京都がJ2熊本と引き分け、辛くも残留した。FWウタカの顔面ブロックやポストに助けられたが、最後は京都の気持ちが熊本を上回ったということだろう。

 引き分けの場合、J1クラブが残留するというレギュレーションになっている。プレーオフで熊本はJ1経験のある大分と山形にそれぞれ引き分けて勝ち上がってきた。3試合戦って負けなかった熊本だが、最後はレギュレーションに泣いた。

 昨年までJ3にいた熊本だが、努力賞として昇格OKと思いたくなるほどの戦いぶりだった。ポゼッションしてゴールに迫るサッカーは、どこか札幌を思わせるところがあり、ボールをつなぐことを大事にする大木さんらしかったことも興味をそそった。

 格下クラブが堅守速攻に頼らず格上チームを倒すのは簡単ではない。札幌と同じような志を持ったチームが増えているのはうれしいことである。

 Jリーグアジアチャレンジinタイに参加している札幌は、ブリーラム・ユナイテッド戦(12日)を2―5で大敗した。若手中心のメンバー構成で臨んだこともあり、札幌のお家芸であるつなぎにミスが出た。親善試合ではあるが、5失点はいただけない。

 ビッグクラブと札幌を比べてはいけないと思うが、フランスのパリサンジェルマンが夏に日本に来た時は全勝し、きっちり仕事をしていった。ブリーラムは力のあるチームだが、緊張感のない緩いゲームをしてはタイまで遠征する意味がない。(本紙評論家)

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