アマスポーツ
2022/06/01 23:15

札大ジャイアントキリングならず…J1川崎に0-5大敗

試合前のアクシデントがありながら王者相手に奮闘した札大イレブンに川崎サポーターから温かい拍手が送られた(撮影・玉田順一)

▽天皇杯全日本 サッカー選手権2回戦 札大0-5川崎(1日、神奈川・等々力陸上競技場)

 2年ぶり25度目出場の札大が2回戦に臨み、J1川崎に0―5で完封負けした。5月21日の1回戦で17年ぶりの全国1勝を挙げていたが、前線からのプレスがうまくはまらず、前半だけで4失点。後半は善戦するも得点までには至らなかった。J1トップクラスの強豪相手に金星を挙げることはできなかったが、この敗戦を残りのシーズンに生かす。

 ジャイアントキリングならず―。札大が44年ぶりの大会2勝を狙ったが、J1リーグ3位の川崎の前に完敗。金星獲得の壁は厚くて、高かった。MF山内陸主将(4年)は「前からプレスをかけていこうとしたけど、立て続けに失点してしまった」と悔やんだ。

前半4失点も、気持ち入れ替え後半は1失点

 前半は守備が機能せずに4失点も、後半は一変した。河端和哉監督(40)はハーフタイムに、「フロンターレと真剣勝負ができる! 本当にこれでいいのか?」とゲキ。これに選手たちが応えた。後半3分、山内主将がドリブルでゴール前へ持ち込むと、MF河合駿樹(2年)とヒールパスなどでつなぎ、後ろから走り込んだFW向井ひな太(3年)がシュート。惜しくも得点にならなかったが、後半は何度も相手ゴール前へボールを運ぶシーンが増えた。最後までゴールこそ奪えなかったが、戦う姿勢は持ち続けた。

 試合前にアクシデントも一丸となって戦った。ウオーミングアップでGK國田柊平(3年)が右膝を痛め、急きょ公式戦初出場の田中優太朗(3年)がゴールマウスを守った。「いつアクシデントが起きてもいいように準備はしていた」。強力攻撃陣の前に5失点は「実力不足。もっとリーダーシップを持ってやっていきたい」と前を向いた。

総理大臣杯、インカレ予選へ経験生かす

 この敗戦を必ず次に生かす。今季はこのあと総理大臣杯と、インカレの道予選が待ち構える。2トップの一角を担うFW小笠原大将(3年)は「後半はいい感じだった。課題を北海道に持ち帰って修正していきたい」。貴重な経験を糧に再びひのき舞台に帰ってくる。

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