冬季スポーツ
2022/02/12 13:42

ロコ・ソラーレ初白星に「すごくハッピー」ソチ女王カナダに完勝

きょうデンマーク、ROC戦へ弾みつけた

第1エンドに先制のスチールを奪い、笑顔を見せるロコ・ソラーレ(撮影・野沢俊介)

■カーリング 女子1次リーグ

 【北京(中国)11日=島山知房】カーリング女子の1次リーグが行われ、日本代表のロコ・ソラーはカナダに8―5で勝利。今大会初勝利を挙げ、通算成績を1勝1敗とした。

最終エンドに課題残すも「もう一回ゴール目指せる」

 ロコ・ソラーレの笑顔が北京で弾けた。世界ランキング上位のカナダを撃破し、1次リーグ初勝利。サードの吉田知那美(30)は「今回の五輪は、どのチームが勝ってもおかしくないと言われている。こうして1勝つかむことが大変なので、今はすごくハッピーです」とほおを緩めた。

 終始試合を支配した。不利な先攻で迎えた第1エンド。相手のミスにつけ込み、いきなり1点をスチールすると、第3~5エンドにかけて3連続得点。セカンドの鈴木夕湖(30)が「効きやすい」と表現する氷を得意のスイープ力で攻略し、課題の後半も相手に付け入る隙を与えなかった。

 破った相手はソチ五輪を全勝で制した「チームジョーンズ」。吉田知は北海道銀行の一員として同五輪に出場し、その強さを目の当たりにしていた。「スーパーアイドル」と表現すれば、スキップの藤沢五月(30)も「カーリングはカナダが一番」と口にするほど、憧れの存在だ。

 五輪という大舞台での対決を制し、藤沢は「過去の日本の先輩たちが築き上げてくれて、それに乗っかって私たちは強くなれた。五輪でチームカナダと戦えて良かった」と感慨深げに語った。

 土壇場の勝負強さが光る一方で、スロースターターの側面を持つロコ・ソラーレ。前日の黒星発進は想定内だったのかもしれない。昨年9月の日本代表決定戦では開幕から2連敗したが、その後の3連勝で代表権を獲得した。今大会もこの日の初白星から一気に勢いに乗っていきそうだ。

 きょう12日はデンマーク、ROCと2試合を戦う。吉田知は「最後のエンドに大きなミスが出たが、課題を残せたことでもう一回ゴールを目指せる。また明日は今日よりも良いゲームにしたい」と意気込みを語った。

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