《ハム番24時》4月18日
少し前だが、遠征先へ移動する際、機内で北山を見かけた。膝の上にハードカバーの本を載せていた。研究熱心な〝教授〟のイメージにピッタリだった。文庫本を持ち込むことが多い記者は、どんなジャンルの本を読んでいるのか、気になっていた。
素朴な疑問を解消したくて本人に尋ねると「最近は寝ていることが多いですけど、読む時もあります。それこそトレーニングに関する本とか。あとは説明しにくいですが、いろいろと本質に迫っているなと自分が思うような本を読んでいます」と教えてくれた。想像していた通り、仕事や生き方に関わる内容。負担の掛かる移動の時間も有効活用していた。
本質に迫る、という部分をもう少し掘り下げてもらった。「生きていく上での哲学というか、指針にしているような考えだったり。メンタルと区切ったりするともったいない、そこには収まりきらない。生きていく上で大事にしていきたいこととか、何かをする上で外してはいけないことみたいなものがあると思っていて、そういうヒントがもらえるような本があったら、読んでいます」。大切な情報を吸収するための、一つのツールになっている。
現代はAIが発達し、ネットで検索すれば、たいていのことは答えが見つかる。本を通して知識を得る、という行動自体が、少数派になってきた。「ネットは全体像をつかむ前に浅く広く知る上ですごく大事だと思います。方向性を定めた後、深める意味では本の方がかなり(有効)。著者も時間かけて書いていますし、手間のかかる作業でできあがったもの。その責任もたぶん作る上であると思うんです。ネットって簡単に書き込めますし、そこの差が全然違うと思う。ただ、本も一方向からの意見というのを忘れずに読んでいます」。理路整然とした言葉には説得力があった。分かっていたことだが、ミステリーなどのエンタメ小説かマンガしか読まない記者とは次元が違った…。