野村佑希 長い付き合いの茂田井トレーナーが語る素顔「今年は迷いがない」覚悟を感じた一本の電話
沖縄・伊江島で自主トレを行う野村と茂田井トレーナー(左)=撮影・中田愛沙美
元陸上選手の「もたさん」
日本ハムの野村佑希内野手(25)が、今月7日から沖縄・伊江島でみっちり汗を流している。オフ恒例の自主トレには、7年近い付き合いになる「Zenith Tokyo」の茂田井隆太トレーナーも帯同している。
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茂田井トレーナーは、陸上400メートルの選手だった実績を持つアスリート。プロ野球選手のサポートをするようになったのは、野村がきっかけだった。野球未経験ながら、盗塁の仕組みやバッティングなども勉強し「もたさん、すごいですよ。野球がめっちゃ好きなので。違う種目からのトレーニングの方がいいアプローチだったりするので。本当、良くしてくれています」と絶大な信頼を寄せられている。
打撃練習を行う野村を、スマートフォンで動画を撮る茂田井トレーナー(左)
選手の活躍が、茂田井トレーナーにとって何よりの喜びだ。「トレーナー人生の中で一番の大きな仕事が、野村をタイトルプレーヤーとか日の丸(を背負う選手)に育てること。育てるとはおこがましいですけど、それが僕の夢なので」。シーズン中も頻繁に連絡を取り合い、試合は欠かさずチェックしている。昨季は開幕から4番に座って結果を残したものの、5月中旬に左脇腹の肉離れで離脱。後半戦は出場機会に恵まれない時期もあったが、8月19日のオリックス戦(エスコン)では逆転サヨナラ二塁打を放った。「家で泣いていましたね。シーズン中、苦しかったですけど、一つ報われたなって。あのときもすぐ連絡をくれて」と涙が出るほどうれしかった。
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CSが終わった翌日にしていたことは…
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ずっと近くで接してきたからこそ、分かることがある。毎年、強い覚悟を感じているが「今年は去年みたいな迷いがない」という。昨秋、クライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージで敗退後、茂田井トレーナーのもとに野村から一本の電話があった。「これで来年もこう(いう結果)でした、で野球人生を終わりたくない。本人から電話が来て。そうやって口に出して自分にプレッシャーかけて。シーズン終わってオフシーズン、ゆっくりやっていこうかじゃなくて、この時点から全部お願いしたいです、と。CSが終わって次の日にはジムに来てトレーニングしていましたね。去年も開幕4番で行くって言ってプレッシャーがありましたけど、あのときよりもさらに大人になっている。アスリートとしてどっしりしている感じあります」

「誇張なしでグッときました」
期待が大きい分、サポートする茂田井トレーナーもとに直接、批判的なDMが来ることがある。「結果を出さないと、それは言われても仕方ないとは思っている」と受け止めているが、野村が記事を通して「やめてほしいなと思いますね。だったら、僕に送ってくれた方が、こっちで解決できるので」などと発言してくれたことがあった。「誇張なしでグッときました。一人で(記事を)見ていたから良かったですけど。あれはうれしかったですね。こういう仕事に就くので覚悟はしていましたけど、おかげで僕は(DMが)だいぶ減りました」。
自身を支えてくれる周囲の人たちを大切にしている。野村が通うジムには、他競技のアスリートもいる。「スタッフに対してもめちゃめちゃ気遣いがある人です。僕が教えている学生とトレーニングの場所で一緒になることがある。僕が教えている選手の家族とかが(自身の)ファンだと耳にすると、わざわざバッティンググローブを持ってきてサインとか書いてあげたりしている。僕に関わる人にまでリスペクトを持ってくれるとうれしいですよね」と感謝する。
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今季の『松本賞』のノルマは、昨年同様に「25本塁打」。茂田井トレーナーには、日本ハムOBで伊江島自主トレに参加していた杉谷拳士さんから託された使命がある。「25(本塁打)打ってうれしいですけど、野村を見るとなった時に拳士さんが3割30本100打点をエスコンの球場でずっと打てるバッターにしたいから任せるって言われて。お願いされたのをまだ1個も達成できていないんです。今のNPBで3割30本100打点打てば、球界ナンバーワンじゃないですか。それを絶対、無理だなと言えないバッターだと思うので」。背番号5には、トップに立つことを信じて支えてくれる人たちがいる。
