冬季スポーツ
2022/01/19 15:01

男子500・阿部(帯三条) 悲願の全国初V

意地の滑りを見せ、男子500メートルで優勝した帯三条の阿部

全国高校スケート・アイスホッケー*第1日(18日、青森・YSアリーナ八戸ほか)
 男子500メートルは、阿部心哉(帯三条3年)が36秒34で初優勝。昨年12月の全道高校に続いて全国でも頂点に立った。同校の主力3年生男子3人中2人が世界ジュニア選手権出場で欠場する中、意地の滑りを見せた。昨年58年ぶりに優勝した男子学校対抗の2連覇に向け、きょう19日の1000メートルで全国2冠を狙う。

勝利かみしめた

 高校ラストイヤーで悲願の全国タイトルを手にした。自己ベストには届かず、派手なガッツポーズは封印したが「大きい大会で一度も頂点に立ったことがなかった。勝ちたい大会で勝てた」と、静かに勝利の味をかみしめた。
 離れていても気持ちは一つだ。全道高校で男子1000メートル、1500メートル2冠の時安清貴(3年)と5000メートル優勝の笠原光太朗(3年)が世界ジュニア出場で不在。自身は選考レースで0秒08及ばず出場を逃したが、目標をこの大会に切り替え、調整してきた。
 試合前には、オーストリアにいるメンバーからLINEで「ガンバレ、こっちでも応援してるよ」と、激励を受けた。「主力メンバーの大半がいない中で、優勝は絶対に必要条件だった。タイムも出したかったですけど、満足です」と、今は勝つことを最優先にリンクに向かう。
 19日に出場する1000メートルへも勢いをつけた。「次のレースも絶対優勝。両方優勝してやっと世界に行った人たちに日本一になったぞって、こっちでもやったぞって示すことができる。2位じゃ満足できない」。短距離のエースは貪欲に勝利だけを求めていく。(西川薫)

■初出場 立花(白樺)自己ベスト更新 男子5000 5位
 男子5000メートルで初出場の立花英太郎(白樺1年)が5位に食い込んだ。1周のタイムを32秒台に設定。中盤にラップを落とし、3000メートル通過は全体の8位。ここで「同走が前に出てくれて追えた」と、再びペースアップ。自己ベストを0秒01更新した。小清水町出身で北京五輪女子マススタート代表の小坂凛(20、三重スポーツ協会)は地元の先輩。「自分が初めてになるはずだったので少し悔しかった」と強気に話す。自身も先輩の背中を追っていく。

帯農・阿良 初表彰台 女子500 3位
 女子500メートルで阿良(あろう)美希(帯農3年)が初の表彰台となる3位に入った。幕別中3年時に全国中学で優勝も、その後は伸び悩んだ。体重管理や練習などを試行錯誤し、再び全国上位。「いろんな感情がこみ上げてきた。3年間の集大成として、足も震えながらメダルを獲得できたのは自分にも収穫」と涙ぐんだ。同学年の堀川桃香(白樺3年)は北京五輪に出場する。阿良は「4年後は絶対に自分も」と将来を見据えた。
 

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