【特別対談】郡司裕也×山本拓実 ~前編~ 大森とキムタク? 年俸イジりに郡司「億キャラ嫌です(笑)」
”ゆうやまーん対談”恒例!?のハートポーズを決める郡司(左)と山本=撮影・松本奈央
今オフもやります! 息ぴったりの〝ゆうやまーん〟
日本ハムの郡司裕也捕手(28)と山本拓実投手(25)による「ゆうやまーん対談」が3年連続で実現した。気心知れた兄弟のような2人が野球のシビアな話題から、年俸争い(金額はすべて推定)、ファイターズの仲間、ファッション、新庄監督、新婚生活など、さまざまなテーマでぶっちゃけトークを展開。先輩、後輩の枠を超えたお笑い要素満載の掛け合いをお届けする。(後編は1月3日掲載予定)
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雑誌”anan”風にとのリクエストに応えてポーズを決める郡司(左)と山本
郡司「(一足先に対談の席に着き)やまーん、やるよ」
山本「あ、やりますか」
―過去2年に続き、今年もよろしくお願いします。トレードで移籍してきて3年目のシーズンが終わった。すっかりファイターズになじんでいるように見える
山本「3年たって襟足も伸びましたし…」
郡司「それ、俺が言おうとしていた。彼の襟足を見たら分かると思うんですけど」
山本「(笑)。だいぶ、なじんできたかなと思います。僕、どちらかといえば、人見知りなんですけど、そんなことも関係なく、みんな仲が良いので楽しいです」
郡司「僕もどちらかといえば、人見知りなんですけど…」
山本「うそ、めっちゃしゃべるやん」
郡司「おまえ、なんかラジオで言っとったな、郡司さん、ようしゃべるんで呼んでやってください、みたいな。まあ、楽しくやっています。年齢が僕、すごい上なんですよ。剛さんも石井さんも移籍が決まって。西川さんが来ますけど、ベテランと言っても過言ではない年齢層ですから。ちょっとシャキッとしないといかんなと」
山本「そうですね、もうちょっとシャキッとしないと」
郡司「あー、おい。していますよ。(田宮)裕涼は『郡司さん、このままでいいです』と言ってくれたよ」
山本「あいつはメシをおごってもらおうとしているだけ」
郡司「あ…そっか」
対談後に行われたトークショーで会場を沸かせた郡司(左)と山本
―ごちそうしてもらうより、ごちそうすることが増えそう
郡司「出資が完全に増えました。今までは中間だったので、上におごってもらう分、下にごちそうしないとなと思っていたんですけど、もう出資者側ですよね」
あの選手は遠慮がない!?
―契約更改で大幅昇給してホクホクかと
郡司「いやいや、そこはまた金額の話ではないんですよ。いかに僕を慕ってくれているか、という部分ですから」
山本「後輩はおごってもらう立場なので、行きましょうよとか、そんなにしょっちゅう言えないじゃないですか。僕は先輩に対しては誘われ待ちなんですけど、郡司さんが何かの記事で『勝手に店を予約してくるヤツがいる』と言っていて。その作戦ありやなと思って」
郡司「おまえの同級生だよ。なんか、ユニット組んでいるヤツだよ。君の友達同士が」
山本「僕の同級生はみんなユニット組んでいます」
郡司「その赤いヤツだよ」
山本「新選手会長の…」
同級生ユニット”清宮フレンズの”(左から)山本、清宮、北山
郡司「すごい、遠慮がない。別にいいんですけどね」
山本「来年から、その作戦を使おうと思って。先に予約しちゃう。予約しているので行きますよと」
話題はそれぞれのファンションへ
―きょうのファッションのポイントは
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山本「郡司さんから、ミセス(Mrs.GREEN APPLE)大森(ボーカル)をモチーフにした服装でいくから、パーカとかで来ないでと言われて。ミセスの大森でいくなら、僕も誰か有名人になりきろうと思って」
郡司「誰で来たの?」
山本「上下デニムでキムタクという」
郡司「…」
山本「僕が入ってきた瞬間、キムタクやんと言われると思ったんですけど」
郡司「ミニキムタク。ミニタク」
山本「ミニタク?」
郡司「拓実だし、ミニタクじゃん。キムの要素はあまりない」
山本「ミニタクはただの小っちゃい拓実です。一応、全身ディーゼルで」
郡司「(アクセサリーを指さし)これは?」

山本「郡司さんとご飯に行った時に、奥さんにブルベイエベ(肌の色のベース)のことを聞いたじゃないですか。郡司さんはイエベなので金のネックレスをしていて、僕はブルベだから銀のやつをした方がいいよと言われて、次の日に買いに行って」
郡司「プッ、単純やな。単純な男ですね」
山本「銀のネックレスを探して。服を買いに行く時にブルベと言われたから銀でいこうと」
―オシャレなセレクト。郡司の影響を受けたと
山本「郡司さんは金で、僕は銀で準優勝という感じで」
―2人とも黒基調で揃っている
郡司「合わせてくれたね。これが大森なのか、分からないけどね」
山本「大森っぽいです。ただ、僕も大森と言われてから、郡司さんがどんな格好で来るか、ある程度、知った方がやりやすいと思って調べたんですけど、あらゆる格好をしていて。こういう格好もあるし、ジェッシーみたいな明るい格好をすることもあって。どれで来るか分からなかったです」
郡司「でもこのパターンもあるでしょ。渋いバラードを歌う時はこれだから。ライラックは歌わない」
山本「そう、ライラックはちょっと違う」

誰もが愛する天然キャラのあの投手にもの申す!
郡司「全然、話が変わるんですけど、ライラックで思い出した。(斎藤)友貴哉さんが(登場曲で)ライラックを使っているの、腹立ちません? あのキャラであんな音楽性の高い曲を使って(笑)」
山本「友貴哉さん、出てすぐくらいから使っていましたよ」
郡司「高難易度ギターのイントロで入ってきて。もっとポップな感じの方が似合う…いいんですけどね。すみません、全然関係ない話で(笑)」
―斎藤のキャラクターがファンに親しまれている
山本「たぶん、狙っていますよ、友貴哉さん。ロッカーが隣なんですけど、ヒーローインタビューがすごかったじゃないですか。帰ってきた時に『きょう結構、ウケたな』とか小っちゃい声で言っています。僕は狙ってやっていると思います。最初は天然で思ったことをそのまま言ってウケたんですけど、それがウケると分かってから、これでいいんだと。寄せにいっています。寄せすぎた時は逆にちょっとスベります。自然に出た時が一番、面白いです」
郡司「F FESのトークショー、ヤバかったですよ。友貴哉さんの前に座った人、笑いすぎて泣いていましたから。質問と答えが全然、合っていないですし。最初にハマっている食べ物を聞かれて、海鮮丼がどうたらと言い出したと思ったら、ジンギスカンもうまいですよね、スープカレーも食べたくてと、どんどん話がどっかに行ってしまって。MCの方も流しちゃって。僕が拾っちゃいました。さらに洞爺湖がすごくきれいでいいんですよ、行ったことはないですけど、みたいな」
F FESトークショーで会場の笑いを誘った郡司(左)と斎藤
山本「ある日、突然それを言い始めたんですよ。ロッカーが隣だったので、シーズン中にリアルタイムで友貴哉さんの脳内を見ていたんですけど。休み明けでもなく、3連戦の2戦目ぐらいに朝来て『やまーん、洞爺湖いいよね。俺めっちゃ好きなんだよ』と言われて。行ったんですかと聞いたら『いや、行ったことがないと』。え…怖いです、もはや」
それぞれの評価は?
―野球の話題に入ります。今季のお互いのパフォーマンスはどう見ていたか
郡司「バッテリーを組む機会はあまりなかったけど、球がめっちゃ速いと思って見ていて。その分、変化球もシンカーの改良があって空振りも取っていましたし、今年はいいなと思っていたけど。パフォーマンスと結果が結びつかなかった部分もあると思う。来季以降は何も変えずにこのままやっていったらいいのかなと。タイミングもあったかなと。登板間隔が空いたりとか」
山本「リリーフは仕方ないかなと思っていて」
郡司「パフォーマンスは素晴らしかったと思う。たぶん球団もそう評価していると思うから、安心してやってください」
山本「1億円プレーヤーからのアドバイスでした(笑)」
郡司「恥ずかしいだろ」

山本「郡司さんは見た通りで、いいところで打つ。勝負どころで打ってくれるイメージがすごくあって。スタメンで出て、たとえ4タコでも最後の1打席で打ってくれそうな感じがして。僕の2勝のうち1勝は郡司さんのサヨナラで。相変わらず、勝負強さが健在。それは1億やわ、という感じです」
郡司「嫌だね、そのキャラ。億キャラ嫌です(笑)」
山本「よいしょされるの苦手ですもんね」
郡司「確かに。上から蹴られて反骨心で伸びていくタイプだから」
山本「イジられる方がいいんですよね」

―1年前の対談では年俸対決も話題になっていて、郡司がリードする形になった
山本「ちょっと差がついてしまいました。ファイターズに来た年は僕が勝っていたんですけど、2年目に逆転されて、3年目で突き放されたので。郡司さんはたぶん、これからも上がっていくと思うので、僕はそれを上回るペースで上がらないと追い付かない。そこはいいモチベーションにしています」
郡司「先輩としてあるべき姿ですよね。しっかり上に立って。俺に付いてこいと言わんばかりの。こっちの立場になれて本当に良かったです」
山本「最初はちょっと気まずそうでしたよね」
郡司「気まずくはないけど」
―1億円の次に目指すのは
郡司「上がれば上がるほどいいですから。上限は決めません。1億の響きはいいですけど、もっと上の人たちがいますから。同級生にも3億何千万がいますし。いい目標が僕にもいますから。おまえ、なんか1億円が目標とか言っとったな」
山本「そうですね。郡司さんが今年いったので。来年とか再来年とか近い目標でまず1億円欲しいなと」
郡司「来年1億だったら、勝ちパターンだな」
山本「阪神の及川が3000万円ぐらいから、今年66試合に投げて防御率0.87とかで1億円までいったんですよ。阪神が優勝して。その数字を残せばあるなと」
郡司「モチベーションですからね、われわれの。その点、ボスはうまいですよ」
(後編に続く)
