【達孝太の覚醒前夜㊤】ターニングポイントはフレッシュ球宴「森木は真っすぐで空振りを取っていた」
2022年1月27日、新人合同自主トレで笑顔を見せる達
中学時代から担当するトレーナーが証言
日本ハムの達孝太投手(21)が高卒4年目の今季、8勝2敗、防御率2.09とブレークした。シーズン途中には「デビューから全て先発での連勝」を7まで伸ばし、NPB新記録を樹立。ソフトバンクとのCS(クライマックスシリーズ)ファイナルでは第1戦と、中4日で第6戦に先発し、好投を見せるなど、飛躍の年となった。
道新スポーツデジタルでは「達孝太の覚醒前夜」と題し、右腕をよく知るトレーニングジム「STEP GATE」の久下明範トレーナーの証言を元に、入団から3年目までにフォーカスを当て、躍進の理由に迫る。
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見据えるのは、世界一の投手。達は高3夏に高校野球を引退してからも、休むことなく久下トレーナーとのトレーニングを続けてきた。当初の目的は「体を大きくして、パフォーマンスを上げること」だった。
「メインは下半身で、筋肥大、筋肉を大きくするトレーニングをしていました。中学生の頃から、球速よりも球質を大事にしてきて、その時はまだ、達はどっちかというと球速は求めていなかったんです」(久下トレーナー)
高校1年時、久下トレーナー(右)から指導を受ける達=提供写真
球速アップの必要性を痛感したあの夜
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プロ1年目に選出されたフレッシュオールスターをきっかけに、考えが変わった。「達はその時、真っすぐで空振りが取れていなかったんですよ。ファウルしか取れない。でも一緒にフレッシュオールスターに出た同級生の森木(阪神)は、ストレートで空振りを取っていたんです。そうなった時に、やっぱり球速は必要じゃないかということで、そこから球速を求めだしました」(同)
弱点だった上半身の強化をメインに、球速アップに特化したトレーニングをスタートした。「10月ぐらいから上半身のトレーニングをしっかりとメインでやっていく話をして、1年目の終わりの自主トレを含めて、やっていきました」(同)
2022年7月23日、フレッシュオールスターで先発登板した達
ピラティス導入でインナーマッスル強化
1年目終了後のオフには、上半身のトレーニングと並行し、ピラティスマシンを使ったインナーマッスル強化に着手。「体幹だったり、脊柱の運動を中心に取り入れていきました。ピラティスのマシンは、鍛えるというより補助器具なんです。達は身長があるので、例えば普通に腹筋をする時にも、ほかの人より遠心力がかかる。そうすると、どうしても外側の筋肉、アウターマッスル重視の鍛え方になる。それだけでは姿勢が崩れたりする。姿勢を維持するような、いわゆるインナーマッスル、僕らはトニックマッスルと言うんですけど、姿勢を調整する筋肉は、逆に鍛えにくいんです。ピラティスマシンはバネがアシストになることで、トニックマッスルを鍛えられるようになっていて、そこがうまくアウターマッスルとかみ合うと、けがなく、自分が思うように体を動かせるようになる。そのためにピラティスマシンを導入しました。達は、チェアーという器具なら寮に置けるということで、自分で購入してやっていましたね」(同)
ルーキーイヤーは1軍で1試合のみの登板に終わった。それでも、覚醒の準備は着々と進められていた。(㊦に続く)

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