宮西尚生 伏見寅威との対戦は拒否「笑って投げられへん」 西川遥輝の復帰歓迎「先輩風を吹かすなら…」
2020年10月9日のオリックス戦、試合前練習で西川(左)と話す宮西
レジェンド左腕が本音で語る
日本ハムの宮西尚生投手(40)がトレードで阪神に移籍した伏見寅威捕手(35)に惜別エールを送り、5年ぶりに復帰する西川遥輝外野手(33)を熱く歓迎した。今季とは異なる環境で勝負するベテラン世代の2人を「大切な仲間」と表現。笑いも交えながら、愛情たっぷりに期待や願望を口にした。
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投手の能力を引き出すリードや、相手の狙いを見抜く洞察力など、伏見は捕手として高い能力を備えていた。ただ、宮西が真っ先に指摘し、たたえたのは人柄や振る舞いだ。
「寅威はピッチャー陣に限らず、みんなにすごく声をかけていた。ご飯に連れて行っている姿も見ている。ピッチャー目線で言うと、本当に女房役というか。田宮とか郡司もそうかもしれないけど、ある意味、寅威という存在はいい教科書だったんじゃないかな。いい財産を残していってくれたと感じますね」
5月18日のロッテ戦、マウンドで言葉を交わす宮西(右)と伏見
最後にもらったプレゼントは…
先輩、後輩を問わず、自ら歩み寄り、性格や思考を深く知ろうとしていた。宮西も誕生日や大きな記録を達成した時には、お祝いのプレゼントを受け取っていた。自分のためにリサーチし、選んでくれる気遣いがうれしく「最後にもらったのは半袖のTシャツかな。なんか、オシャレなブランド(笑)。『宮さん、こういうの、たぶん知らんと思いますけど、これを着て頑張ってください』みたいな一言を添えてくれましたね」と懐かしんだ。
イジり返されるのを警戒!?
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来季、交流戦で対戦する可能性がある。マウンドと打席で対峙(たいじ)するシーンを想像すると、自然と口元が緩んだ。「笑って投げられへんと思うから、対戦したくない」。伏線があった。「河野と2人で寅威のバッティングをネタにして、いじったりしていて。基本は前さばきで、ヒットも打つけど詰まったような打球になることもあって。『前さばきで詰まってますやん』と、おちょくったりして。オリックス時代も対戦しているけど、自分のボールとバットの軌道が合いそう。誰かに打ち取られて文句を言いたいだけであって、勝負するのはちょっと嫌。打たれると、何を言われるか分からないから」と内情を明かした。
5月11日の楽天戦、試合前練習で話す宮西(右)と伏見
頼もしく成長したスピードスター
一方で、長く日本ハムの主力を担っていた西川が復帰する。親しくしていた後輩の一人で、対話する機会も多かった。ともに優勝も経験している。時代の変遷を知る頼もしい戦力で「ルーキーの頃から知っていますし、戦友やから。久しぶりに戻ってくるというのは率直にうれしい」と目を細めた。
加入が決まった後、2人きりで食事に出かけた。互いに年齢を重ね、共感する部分もあったという。「遥輝は野球に関して、鬼ストイック。若い頃は自分のポリシーもあったやろうから、頑固な部分もあった」と過去を引き合いに出し、続けた。「ご飯を食べながら、残りの野球人生の話になった時に、大人になったなとすごく思った。楽天、ヤクルトでお世話になっていろんな方と出会って。人生のきっかけを経て考え方も変わったのかなと思う」
2020年8月7日の西武戦、試合前練習で話す宮西(左)と西川
16年のリーグ優勝&日本一を知る2人
若い頃の真っすぐな姿勢を理解している。「あいつは20代そこそこで早めに芽が出たわけやから。今、25歳の金村とか万中(万波)に大人の対応ができるのか、といったら完璧にはできないわけやし(笑)。年相応に大人になったのかなと、先輩風を吹かすならそんな言葉が出るかな。ただ、2人で話している時はかわいいクソガキみたいな感じもありましたよ」
宮西自身、若手時代よりも視野が広がり、思考が柔軟になったと自認する。だからこそ、ベテランになった西川との共闘を心待ちにしていた。
2021年3月16日のオープン戦・ロッテ戦、試合前練習で笑顔を見せる宮西(左)と西川
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