ファイターズ
2022/01/18 14:21

大海2年目の秘密兵器 ツーシーム解禁でプロスピでもレベルアップだ!

右打者の内角攻めて自慢のスライダー「使いやすくなる」

鎌ケ谷でじっくり土台づくりに余念がない伊藤。新たな武器を引っ提げ、2年目シーズンに向かう(撮影・松本奈央)

 2年目のジンクス打破へ、秘密兵器だ! 日本ハム・伊藤大海投手(24)が17日、千葉・鎌ケ谷市の球団施設で自主トレ。投球の幅を広げるため、ツーシームの完全習得に取り組んでいることを明かした。新球をマスターした暁には、KONAMIのスマートフォンゲーム「プロ野球スピリッツA(エース)」の持ち球にも追加してもらうことを熱望した。

ファンから要望?ゲーム実装リクエスト「ウィンウィンですよね」

 個人タイトル獲得を今季の目標に掲げている伊藤に、新たな武器が加わりそうだ。右打者の内角をエグるツーシームの精度をさらに高めるため、練習に励んでいることを明かした。
 元々球種として持っていたが、さらなる飛躍のため完全習得に着手。「いま、キャッチボールでも試しています。(昨季は)何球か投げていたけれど、しっくりきていなかった。今年は投げ初めから良い感じです」とニンマリだ。
 球速はストレートとほぼ変わらず、若干の変化でバットの芯を外して凡打を狙うツーシーム。ドラフト1位の達(天理高)が新庄新監督から習得を勧められるなど、米大リーグで主流の変化球だ。
 伊藤は狙いについて「球数を減らすのに有効だし、ゲッツーを狙って取りやすくなる。右打者にインコースを意識させて、よりスライダーも使いやすくなる」と説明。多彩な変化球を持つ右腕だけに、ものにできれば投球の幅はより一層広がりそうだ。
 新球の導入を決意したのは、もう1つの理由があった。「僕はピッチングで欲しいんですけど、みんなゲームで欲しがっています」。ゲームとはプロ野球選手もプレーする「プロ野球スピリッツ」のこと。
 現時点で“プロスピ”における伊藤の球種は、直球を含め宝刀スライダーなど9種類。ゲーム上で「打ちにくい」とされるツーシームが入っておらず、チームメートだけでなく、ファンからもSNSを通して「(伊藤を)もっと使いやすくするため、ツーシームを覚えて」と要望を受けている。
 「『ツーシームを投げます』と言い続けたら、KONAMIさんも気付いてくれるかもしれない。僕も球種を覚えて投げられて、プロスピにも入ったらウィンウィンですよね」
 新たな決め球を完全マスターし、現実でもゲームでもレベルアップしてみせる。
(中田愛沙美)

スライダーなど多彩な変化球 底なしの探"球"心

 伊藤は直球に加え、カットボール、カーブ、スプリットなど、多種多様な変化球を持ち球にしている。昨季の前半戦は得意のスライダーを武器に、ルーキーながらプロの打者たちを翻弄した。
 相手に的を絞らせないよう、後半戦は投球スタイルを変化させた。東京五輪期間中に同じく侍ジャパンに選ばれた同学年の森下(広島)からチェンジアップの握りを教わり、決め球に使用。さらにはシンカーのような軌道を描くスプリットチェンジや、超スローカーブも実戦で試した。常に探究心を持って野球に取り組む姿勢が、変化球習得につながっている。

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