ファイターズ
田宮裕涼 伏見への感謝を胸に正捕手争い勝ち抜く「自分がチームを勝たせるんだという強い気持ちを」
発表前に交わした握手
日本ハムの田宮裕涼捕手(25)が捕手陣の中心を担う存在となることを誓った。頼れる先輩・伏見寅威捕手(35)の阪神へのトレード移籍が決まった。群雄割拠の正捕手争いを、今季、チームで最も多くスタメンマスクをかぶった背番号64が群雄割拠の正捕手争いを制し、チームを勝たせるプレーヤーとなる。
トレードが発表された14日の朝、田宮はエスコンに来ていた伏見と会っていたという。「トレードの話を聞く前に寅威さんから、ありがとう、みたいな握手をされたので、『え、何?』みたいな感じだったんです。昼ぐらいにニュースが出るから見ておいて、みたいな感じで言われて。その時が一番『え、本当に?』という感じでしたね」。同ポジションの先輩からの思いがけない知らせに仰天した。
ベテランの指南で急成長
今季プロ13年目を迎えていた名捕手はオリックス時代に日本一も経験した。その存在は田宮にとって〝生きた教材〟だった。

「試合状況によって、ピッチャーとのコミュニケーションをどうしなければいけないか、ということを冷静に考えていたので。そこを自分も見習っていければなとずっと思ってやっていた感じです。リード面で困った時とかも寅威さんに聞いたり、技術的にもよくお話を聞きました。僕はほぼ2年間しか絡んでいなかったので、3年間フルでしっかり寅威さんと絡みたかったな、というのはありますけど、2年間一緒にできたので自分のレベルも上がったと思います。そこは寅威さんに感謝したいなと思っています」。今季はチームの捕手陣で最多の65試合で先発マスクを着用。〝伏見の教え〟の確かさを結果をもって示してみせた。