上川畑大悟 「野球と向き合った」2軍での日々 サード挑戦、打撃の試行錯誤…その全てを糧にする
特守をする上川畑=撮影・松本奈央
■秋季キャンプ(11月6日、エスコンフィールド北海道)
来季に懸ける思いは人一倍
日本ハムの上川畑大悟内野手(28)が来季に向けて静かに闘志を燃やしている。
「シーズンがふがいなく終わったので、来年に向けてって感じですね」。全体練習後は水野、奈良間と1時間近く特守に臨み、「きつい? 全然です」と爽やかな笑みを浮かべた。
【ファイターズの最新記事はコチラ】
チームが激戦を繰り広げている中で…
プロ4年目の今季は、開幕スタメンの座を勝ち取るなど、順調に滑り出しを見せたが、プロ最少35試合の出場にとどまった。打率.167の5打点。7月頭に2軍降格してから、1軍に呼ばれることなくシーズンを終えた。
チームはソフトバンクと熾烈(しれつ)な優勝争いを展開。「もう見ての通りというか、後半はチャンスもなかったので、悔しいシーズンでした。上(1軍)が勝っているから。そこに入れていないので、逆にメンタルに来るというか、厳しいところもありました」と当時の心境を振り返った。

転んでもただでは起きない
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
それでも、下を向くことはなかった。2軍では人生初のサードにも挑戦。いつもと違うポジションを経験することで、二遊間の大変さを身をもって知った。「野球にしっかり向き合えた。2軍は自分と向き合うというか、技術的な部分でも向き合えたし、サードとか新しいところもできたので、来年以降のプラスになったと思います」
今シーズン苦しんだ打撃でも、試行錯誤の末、いい手応えをつかんだ。「最後の方、2軍でいい感覚が戻ってきたので、それを1軍で試したかったですけど、なかなか機会がなかった。いい感じでシーズンは終われたと思います」。オフに向けて「シーズンが終わって、いろいろ試したりあるんですけど、去年はそれで失敗した。今年はしっかりぶれずに。シーズン最終盤は良い感じに終われたので、それをしっかり継続したいです」と言葉に力を込めた。

激戦必至のポジション争い
上川畑がレギュラー奪取を目指す二遊間は激戦区。自身の立ち位置は理解している。「熾烈だなと思います。(来季の)目標を設定できるほどの立場にいない。なんとか毎日毎日を必死に過ごして、1年を通して1軍の戦力になれたらなと思います」
今年の悔しさを糧に、その座を再びつかみにいく。
