上川畑大悟 あわやの特大二塁打で追加点お膳立て 約2カ月ぶりの安打に「結果を残すしかない」
四回2死、右翼フェンス直撃の二塁打を放った上川畑=撮影・小田岳史
■セ・パ交流戦2回戦 日本ハム7-4DeNA(6月7日、横浜スタジアム)
再昇格後では初の快音
日本ハムの上川畑大悟内野手(28)が「9番・二塁」で先発出場。四回の第2打席で、あわやホームランというフェンス直撃の二塁打を放った。
1軍再昇格後初にして、4月19日のオリックス戦以来約2カ月ぶりとなる安打で追加点をお膳立て。約1カ月の2軍調整を経て帰ってきた名手が、レギュラー争いに再び名乗りを上げるべく、復調ぶりをアピールした。
当たりも展開的にも大きかった一撃
3点リードで迎えた四回の攻撃。簡単に2アウトを取られた中で打順が回ってきた。「しっかり真っすぐをはじき返そうと思って」と、好球必打を心がけて打席に。意識した通り、DeNA先発の大貫が投じたストレートを捉えると、打球は大飛球となってライトへ。待望の今季1号かと思われたが、惜しくもボールはフェンス上段に当たり、グラウンド内へ落下した。
「風もあったので、越えたかなと思いました」。少し悔しさをにじませていたものの、この後、五十幡の左前打で、チーム4点目のホームを踏んだ。試合の流れを大きく引き寄せる追加点を生み出すきっかけをつくり出し、チームの連敗ストップに貢献した。
四回2死、上川畑が右翼フェンス直撃の二塁打を放つ
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開幕後に謎の大不振 4月28日に2軍落ち
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オープン戦で3割超の打率を残してシーズンインすると、3月29日の西武との開幕2戦目では、延長十回に勝ち越しタイムリーをマークした。開幕当初こそ、攻守両面で持ち味を発揮することができていたが、4月に入ってからはなかなか安打が生まれず、打率は.135まで低下。同28日に登録を抹消され、2軍での再調整を命じられた。
「(調子を落とした)原因は正直、分からないです。いろいろ体のズレとかもありますし、メンタル面もありますし」

産みの苦しみ 「もっと打っていかないと」
約1カ月に及んだ2軍生活の中で、光明を見つけるために悩み苦しんだ。
「(改善すべき課題は)いろいろとあって。やっぱり簡単には打てないので、これが原因というのは、正直いまだに見つかっていないですし。いろいろ試行錯誤をしながら、毎日やっていたので。実際にまだこれといったものは、見つかっていないんですけど」。水野の故障もあって、今月1日に1軍へ再昇格。出場4試合で8打席目にして、ようやくヒット(二塁打)が生まれた。
「(課題克服のカギに)少しはなるかもしれないですね。結果を残すしかないと思いますし、上がってきて1本しか打てていないので、これからもっと打っていかないといけない」。この一打をきっかけに、上昇カーブを描いていきたいところだ。
四回2死、二塁打を放った上川畑(下)
激しい二遊間のレギュラー争い カギはバッティング
現在の二遊間争いは、石井が好調の打撃で、ルーキー山県が堅実な守備で、それぞれ一歩リードしている。上川畑としては、レギュラー再奪取に向けて、その中に割って入っていきたいところだ。
「もう打つしかないと思います。守備もありますけど、バッティングで出るか出ないかが決まると思うので」。2年連続で100試合以上の出場を記録している名手が、横浜の地で上げた反撃ののろし。再び背番号4をグラウンド内で輝かせるため、これからもアピールを続けていく。
