日本ハムドラ4の半田南十 プロ入り前に体育祭で大活躍 スカウトが評価した「高校生らしからぬ」部分とは…
大渕スカウト部長(左)、坂本スカウト(右)と記念撮影する半田=撮影・近藤裕介
3拍子揃ったショートストップ
日本ハムからドラフト4位で指名された日大藤沢高の半田南十内野手(18)は、高校通算24本塁打の好打者でありながら、歌って踊れる生粋のエンターテイナーだった。
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プロでの目標は「首位打者」。バットのヘッドを上手に使う、打撃に秀でた遊撃手だが、ただ野球がうまいだけの選手になるつもりはない。「もちろんプレーも一流選手を目指しますけど、その上で人を笑顔にできて、日本を盛り上げることができるような選手になりたいと思います。杉谷選手とかも本当に好きだった。人から愛される選手になれるように、コツコツ頑張らなきゃなと思います」
目指すはビッグボス!
誰かを笑顔にすることが大好きな18歳。新庄監督は、まさに最高のお手本だ。
「自分も日本を盛り上げるとか、大きなことを言ってしまっていますけど、(新庄監督は)本当に人を勇気付けるとか、そういうことをやっているスーパースター。自分も盛り上げていきたい気持ちがあるので、プレーだけじゃなくて、新庄監督のように盛り上げて、明るい選手になっていければなと思います」と目を輝かせた。

歌声とパフォーマンスで全校生徒を魅了
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素質は十分にある。同高で29日に行われた体育祭ではステージに立ち、全校生徒1300人超の前で女性アイドルグループCUTIE STREETの「かわいいだけじゃだめですか?」をセンターで歌って踊った。20年に大ヒットした瑛人の「香水」も歌い上げ「きょうは真ん中で踊って、日藤(日大藤沢)を盛り上げられたんじゃないかなと思います」と胸を張った。
〝スター〟になるべくして生まれてきた。名前は南十(みなと)。父・朋基さんは星が好きで、「南十字星のように」と名付けられた。ほかにも、線対称の漢字には「バランスのいい人間になってほしい」、 南風が暖かいことから「温かい人間になってほしい」などの願いが込められている。
同窓のレジェンド左腕から学ぶ
ただのお調子者ではない。野球に取り組む姿勢は大真面目。同高の偉大な先輩で、元中日の通算219勝投手・山本昌さんから「1ミリにこだわる練習」を学び、実践してきた。
「ただ練習をするんじゃなくて、1ミリにこだわる、小さなことにこだわってやるという話を聞きました。自分は、フリー打撃でも1球打つたびに、今のは何がずれていたのか、骨盤が遠回りしたからか、手首が早く返ったからか、一球一球、今のはどうだったかを考えるようになりました。将来は山本昌さんを超えられるような選手になりたいと思います」

内面も超高校級
担当の坂本スカウトは、半田の人間性を高く評価する。
「いつも(日大藤沢に)お邪魔すると、真っ先に『こんにちは!』とあいさつしてくれる。普通の高校生らしからぬ、ピシッとした好青年で、返事もあいさつもできて、人の目を見て話すことができる。例えば制服のボタンもちゃんと留めることができて、革靴もちゃんと黒がきれいで。立派だなと思いますね。人間味がすごいある子。一生懸命、暑い日も寒い日も、白球を追いかけて野球をやっているなという子でした」
さあ、エスコンで輝け!
大渕GM補佐兼スカウト部長と坂本スカウトから同日に指名あいさつを受けた半田は「良い評価をしていただいたので、半田を獲って良かったなと思ってもらって、最終的には日本を背負う選手になることを考えて、しっかりこれから進んでいければなと思います」と気を引き締めた。
北海道で南十字星は見えないが、エスコンフィールドで南十の名を輝かせてみせる。
大渕スカウト部長(左)から、栗山CBOのメッセージが入ったドラフト会議の入館証をもらう半田(中央)