【プレーバック】J2第34節 札幌0-1水戸
■10月26日、札幌・大和ハウスプレミストドーム

世代別代表MF斎藤から痛恨被弾
北海道コンサドーレ札幌は水戸ホーリーホックとホームで対戦し、0-1で敗れた。J1昇格プレーオフ(PO)を目指しながら11位に沈む札幌は、リーグ2位だった水戸と対戦。前半26分に先制を許すと、ボール支配率では上回りながら12本のシュートを放ったが1点が遠かった。これでホーム4連敗、水戸は首位に再浮上した。
ケガから戻ったDF宮大樹(29)が9試合ぶりの先発復帰で3バック中央に入った。試合序盤から連動した守備で前線から圧力を掛けてくる水戸に対し、札幌は何とか凌ぎながら一進一退の攻防を繰り広げていく。
前半4分には宮のバックパスのミスから相手のカウンターが発動。GKと1対1の場面をつくられてシュートを打たれたが、ここはGK高木駿(36)が手を使ってはいけないペナルティーエリア(PA)手前のところで頭でクリアし、辛うじて難を逃れた。
同10分頃からは相手のプレスが落ち着き、札幌がボールを支配しながらペースを握っていく。しかし、相手エリアの前線でのコンビネーションは合わず、なかなかチャンスをつくり出せない。
逆に同26分には相手のU-20日本代表MF斎藤俊輔(20)に先制点を決められてしまった。ボールをキープした斎藤に対して札幌は4人で囲んだが、PA左隅付近からニアサイドのゴール左上にミドルシュートを打ち抜かれてしまった。
ハーフタイムには左ウイングバック(WB)のDFパクミンギュ(30)に代えてMF荒野拓馬(32)を投入。右シャドーに入り、MF長谷川竜也(31)が左WBに回った。
すると前線からプレスやセカンドボールの回収率が増え、より札幌がボールを持つ時間が増えていく。しかし、後半12分にボランチの精神的支柱MF宮澤裕樹(36)が左太もも裏を抑えてピッチに自ら倒れ込み、交代を要求。代わりにDF大﨑玲央(34)が4試合ぶりに出場し、ボランチに入った。
何としても1点が欲しい札幌は、同19分にDF髙尾瑠(28)に代えてDF中村桐耶(25)、長谷川に代えてMF田中宏武(26)を投入。2人が入った左サイドの攻撃は活性化し、右WBのMF近藤友喜(24)とともに両サイドを起点にクロスを何度も入れていくが、中央で合わせることはできず。相手のクリアからカウンターを受ける場面もあったが、札幌がクリアを回収する比率が多く、2次攻撃、3次攻撃も仕掛けたが、決定機まではつくり出せなかった。コーナーは相手の1本に対し、札幌は9本とゴールの期待値は上がっていたものの、水戸の牙城を最後まで崩すことができない。
同42分には荒野がPA左隅付近から振り向きざまシュートでファーサイドを狙い、同アディショナルタイム1分には自陣からの速いカウンターで田中宏が左クロスを上げたがゴール前のFWマリオ・セルジオ(30)には合わず。最後はこのこぼれ球に反応した近藤がジャンピングボレーも、ボールは大きく上方に外れてしまった。
これで6位・大宮との勝ち点差は「11」に開き、残り4試合でのPO進出はさらに厳しくなった。
(全6カット)