【一問一答】荒野拓馬 盟友との別れに「先輩が泣いてたのでもらい泣きしました。やっぱり特別なやつ」
試合開始前にMF深井(右)と抱き合うMF荒野=撮影・中本翔
■J2最終節 札幌3-0愛媛(11月29日、札幌・大和ハウスプレミストドーム)
北海道コンサドーレ札幌のMF荒野拓馬(32)が愛媛戦に出場し、今季限りで引退するMF深井一希(30)との別れを惜しんだ。荒野は右シャドー、深井はボランチで先発し、後半13分に2人同時に途中交代。ピッチを去る際には笑顔で熱い抱擁を交わし、互いに感謝を伝え合った。1学年違いで札幌アカデミー時代からしのぎを削ってきた盟友との別れ。試合後、思いを語った一問一答は以下の通り。
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―深井との最後の試合となった
「勝って送り出せて良かったなと思ってます」
―一緒に途中交代した時はどんな言葉を掛けたか
「本当にありがとうっていうのと、楽しかったよっていう言葉を会話の中でも2人でしました」
後半13分、交代を告げられ、ピッチを後にするMF深井(中央左)を労うMF荒野(同右)
―試合に入る前は何か話をしたか
「入る前も同じような、楽しもうっていう話と、どんどん上がってっていいよと。一希には上がってっていいよっていう話をしました」
―それで深井選手もペナルティーエリアの中に何度か入っていたのか
「見たらすごい中にいるから、狙いに行ったのかなっていう感じでした」
後半6分、強烈な左足ボレーシュートを放つMF深井(右から2人目)
―ミドルシュートはどうだったか
「西野の手が(蹴る前の動作で)上がってたので、周りも全員スルーと言って一希に(シュートを)打たせようとしてたと思うんですけど、西野がちょっと空気読めなかったかなと思ったんですけど、まあまあいい経験だったんじゃないかなと思います」
―最後は愛媛のサポーターに抗議もしていたが
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「愛媛自体も気持ちはあると思うんですけど、やっぱり人としてのリスペクトっていうところの部分。セレモニーだったり、ああいうのを分かってるわけであって、そこはちょっと気を遣えないのかなっていう風に思って。うちのサポーターはそういった時にあまりそういうのはしないので、本当に札幌のサポーターって素晴らしいなっていうのは改めて気づかされました」
―深井選手のことを本当にリスペクトしての行動だと伝わってきた
「何回も何回も」
―ホーム最終戦を勝利で終えたことはどうか
「チームとしては大きかったなと思います。個人としては別にミスしかしてないし、何もしてないので。でも年間通してはそういう試合もあるなっていう、なんかフワッとしてたんで、まあそれもそれだなっていうところで。僕はもうそこを気にするっていうよりは、一希と最後一緒にプレーできたってところ。自分も足を負傷しながらもこう無理してできたことに価値を感じるし、(宮澤)裕樹くんと3人で並んでプレーしたかったですけど、楽しい一希との約20年間のサッカー人生でしたね」
MF深井(左奥)の現役最後の試合で共にピッチに立ったMF荒野(手前)
―長年ボランチを組んできて、その瞬間を迎えた実感や思いはどうか
「やっぱり寂しいなっていう思いもあるし、一希とか裕樹くんが長くコンサドーレにいて、一希なんかは中学校から一緒なんで、常に横には一希がいて、お互いがお互いを助け合って、(高校時代は)全国でもプレミア優勝したり、一希の世代はJユースカップで優勝したりしてたので。そのパートナーがトップに来て、僕たちの力でJ1に上げて、(ペトロヴィッチ監督の下では)7年の間、J1でしっかりとコンサドーレが戦えたっていうところもやっぱり一希の存在がデカかったなと思いますし、僕も助けられた1人なので、そういう後輩がいなくなるのはちょっと悲しい気持ちはあります」
―これから始まる深井選手の第2の人生をどう歩んでいってほしいか
「指導者になりたいと言っていたので、良い指導者になってコンサドーレの未来を担う選手を育ててほしいと思いますし、最終的にコンサドーレの監督になりたいというふうに言ってたので、僕と契約してもらって、僕のことをベテラン枠で置いてもらえたらいいかなと思います」
―また共に歩むということか
「コンビから、次は監督と選手っていう立場で一緒にプレーできたらいいかなと思ってます」
引退会見後、MF荒野(左)と握手を交わすMF深井
―泣いたか
「泣きました。先輩の宮澤裕樹さんが泣いてたので、それにもらい泣きしました」
―セレモニーでか
「はい。まあでも、試合中もちょっとウルってきてたし、試合前も来てたし、やっぱり特別なやつなんで、こういう話をしてたらやっぱりちょっとグッと込み上げてくるものは大きいっすね」
―深井選手の今日のプレーはどうだったか
「あのプレーをしてて本当に足が痛いのかって思うようなプレーだったと皆さん思うんですけど、こんだけ試合ずっとやってなくて、いざピッチに出たらあれだけのプレーをできるっていうのは、やっぱりまだ来年もできるんじゃないかなって多分みんな思うと思うんですけど、やっぱり一希が真ん中にいるだけでチームはあんだけ強くなるっていうのを、最後にみんな見れて幸せだったんじゃないかなと思います」
後半13分、ともに途中交代となったMF深井(左)とMF荒野が互いのプレーをたたえ合う
―最初、深井選手に出会った時の印象は
「もう覚えてないですけど、背が小っちゃくて、声が高くてめっちゃ可愛い後輩。悪ガキみたいな後輩だなっていう感じです。あんまり覚えてないですけど。でもサッカーはうまいし、すごく真面目に練習してたなっていう印象ですね。本当に気づいたら大きくなって2人でずっとボランチを組んでたので、本当に相棒だなって。熟年夫婦みたいな感じ」
―そこから不屈の男と呼ばれるようになったが
「本人も言ってましたけど、全然自分は強くないって言ってましたけど、僕だったら(同じケガで)絶対にやってないし、諦めていると思うので、本当にああいう姿っていうのは、僕のこれからの人生、サッカー人生でもう1回頑張ろうっていう活力になったので、頑張りたいなと思います。彼のためにも」
盟友・深井(左)との最後の試合となったMF荒野