【一問一答】深井一希が現役引退会見「育成の選手が出てきてこそコンサドーレ」
引退会見後、MF宮澤(右)、MF荒野(左)から花束を受け取ったMF深井=撮影・小田岳史
■J2最終節 札幌3-0愛媛(11月29日、札幌・大和ハウスプレミストドーム)
北海道コンサドーレ札幌のMF深井一希(30)が、現役最終戦となった29日の愛媛戦後に引退会見を行った。主な一問一答は以下の通り。
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―現役最後の試合を終えた率直な気持ち
「今ここにケガなく座れていることが、ほっとしてるというか、そこが一番。最後にケガして全て台無しになるんじゃないかっていうところがあった。それがなくて、まずはほっとしています」
引退会見を行うMF深井
―入場時のスタンドの演出
「こんなに幸せな時間ってあるのかなっていうぐらい幸せでしたし、本当に感謝の気持ちでずっとプレーしてました」
―長男と一緒にピッチに上がった
「自分のプレーのことばっかり集中していたので、特に余裕もなく。ただ最後、良い思い出になった」
―ピッチ上で感じたこと
「自分のプレーに集中しようっていうところで、最初ちょっと自分らしくないところもあったなっていうのも思いながら、途中から少しずつ自分のリズムをつかみ出して、最近なかなか守備のところで良さを見せられてなかったなと思いながらも、自分の持ち味を出せたり、自分の思ったようにできたかな」

―プレーに満足したか
「満足まではいかないですけど。勝つことが一番の目標だったので、それを達成できて良かった」
―笑顔が多かった
「最後を楽しんだっていう感じでしたし、たくさんの人が、たくさんの選手が、試合中にいろいろと声を掛けてくれて、楽しみながら最後の試合を終えられた。(荒野)拓馬くんなんかは『無理するな。きつかったら俺が走る』って言ってくれたり、(高嶺)朋樹も『全部、僕がカバーするんで』って言ってくれたり、みんな真剣なんですけど、少し一緒に楽しみながら話してくれてたっていう感じ。僕ももちろん100%なんですけど、心のどこかで少し抑えながらやっていたので、少し気持ちの余裕はあったかな」
前半25分、ヘディングで先制点を決めたMF近藤のもとに笑顔で歩み寄るMF深井=撮影・中本翔
―プレー時間は予定通りか
「長くても50分から60分ぐらいまでいければ最高だねって(柴田)監督から(提案)していただいて、その中で出し尽くせたかな」
―ピッチを出る時、愛媛の選手や審判も花道に参加してくれた
「愛媛の選手たちも今年はなかなかうまくいかず、そして最後の試合ということで、そんな余裕はなかったと思うんですけど、最後まで気を遣っていただいて送り出してくれて本当に感謝ですし、本当に幸せでした」
後半13分、交代を告げられ、両チームの選手と審判員がつくった花道を通ってピッチを後にするMF深井(左から2人目)
―サポーターや仲間からも拍手が起きた
「本当にたくさんの人が最高の雰囲気をつくってくれて、きょうの試合を進められましたし、そして自分は一番勝ちたいっていう気持ちがあったので、それも達成できて本当に最高だった」
―痛みから解放され、何かやりたいことがあれば
「何をするにしても、膝のことを気にしながらの生活だったので、そこは家族にも迷惑をかけてますし、普段の練習がなくなるということで痛みも今までより落ち着くと思いますし。そこまで膝のことを気にせず、普通の生活ができることをすごく楽しみにしてます」
―第2のキャリアが始まる
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「アカデミーで指導をスタートさせる。カテゴリーはまだ詳しい話をしてないので分からないけど、とにかく自分たちが強かった時代を見てきているので、そこに戻らなきゃいけないと思います。コンサドーレは育成の選手が出てきてこそコンサドーレだと思う。そういった選手をたくさん輩出できるような指導者になれれば」

―苦しい現役生活の中でも嬉しかったことや喜びを感じたこと
「もちろん苦しいことは本当に多かったんですけど、本当にちょっとしたことなんですけど、日によっては痛みを感じずにできる日もありますし、そういった時は本当に心から楽しくサッカーができる喜びもありました。ある程度、調子が良い時は試合にも絡めて、みんなで試合に勝てた時なんかは、今まで苦しみに耐えてきて、リハビリ頑張ってこれて良かったなって。毎試合、嬉しい気持ちになった。日頃もそうですし、試合に勝ったり、痛みが少ない時は、サッカーの楽しさ、勝利の嬉しさを感じた」
―背番号8を受け継ぐ選手に期待すること
「僕がスナさん(現・砂川コーチ)から引き継いだ時も、チームを引っ張っていかなきゃいけないっていう強い気持ち、覚悟は言われました。これから付ける選手は、僕が付けたことによって余計な重荷になってしまうことも多分あると思うので、そこはちょっと申し訳ないところもあるんですけど、気にしすぎず、チームのために一生懸命プレーできれば誰が付けてもいいと思う。これから誰が付けるか分からないんですけど、チームを引っ張っていける選手に付けてもらえたら」

―このクラブにどういう変化が必要か
「僕がこの13年間いて、やっぱり良い時、悪い時の両方見てきました。最近でいうと、アカデミーから上がってくる選手がなかなかいなかったり、即戦力で力になれてないっていうところは課題。しっかりと高卒でもチームの力に、即戦力という形になれる選手を育成として、まず育てていかなきゃいけない。そこで育てて、しっかり試合に出てチームを代表する選手になった時に、他のチームに引き抜かれてしまったりっていうこともあり。そこでチームがその選手を残していくところで頑張れないと、このチームはやっぱり大きくなっていかない。チームとしても生々しいところでいうと、お金でチームに残していけるのか、もしくはチームの魅力だったり、そういったもので残していけるのか。そこは分からないけど、ここでもっと戦いたい、タイトルを取りたいっていう選手をしっかり残していける、そしてもっともっと大きくなっていくようにチームとしては考えていかなきゃいけないんじゃないか」
―求める指導者像
「僕的には友達のような感じで、選手と近い関係でサポートしていきたいなと思っていますし、僕はずっとコンサドーレでやってきたので、選手たちからしたら、なかなかそういう感じにならないかもしれないですけど、自分の名前やキャリアは関係なく、選手を成長させるために全力で寄り添っていきたい」
―ラストマッチのピッチに足を踏み入れた瞬間、どんなことを感じたか
「試合前だったので、とにかく最後、負けたくないっていう気持ちが強かったので、絶対勝つために自分の持てる力を出し切ろうって強い気持ちでした」

―それは今までの試合よりも強い思いがあったのか
「間違いなくありました。最後、ここでもし負けてしまったら、もう取り返す場がないので、ずっと頭の中に残っていたと思いますし、それだけは避けたいという思いがあったので。きょう、チームメートが一生懸命、戦ってくれて勝てたと思うので、本当にみんなに感謝してます」
―チームメートの思いをどう受け止めたか
「僕が無理しなくていいですよ、ってみんな言ってくれていた。ゴール前でみんな僕のことをすごく見て、いろんな選手と目があって、みんな僕に点を取らせたいんだなっていう、本当に温かい気持ちになりました」
―深井選手からも点を取りたいという強い思いを感じた
「最後、なんでもいいから点を取りたいなって思ってました。チャンスもあったんですけど、決められなかったところは自分の力不足です。こっからはもう取り返せないので、しょうがないですけど、勝てたことが自分の中で一番良かった」
後半6分、強烈な左足ボレーシュートを放つMF深井
―荒野と宮澤の存在
「2人はプロ生活で僕より長くこのチームにいますし、良い時も悪い時も全てを知ってる2人。僕はプライベートでも2人とも仲良くしていただいて、本当、お兄ちゃんみたいな存在かな。(荒野)拓馬くんは僕に対してすごく強い思いを持ってくれていて、ずっと最後を迎える前からずっとボランチで一緒にやりたいって言ってくれて。そこはちょっと叶わなかったですけど、最後、一緒にプレーできて良かったですし、僕としても幸せな時間でした」
引退会見後、MF宮澤(右)、MF荒野(左)から花束を受け取るMF深井
―指導者としてのスタートも札幌から
「今までは膝だったりケガがあって、周りの目も深井はケガしてるから仕方ないっていう目で見られてたところもある。皆さんが優しい目で見てくれるところもあったと思うんですけども、これからは言い訳できないですし、このチーム、このアカデミーを強くすることに全力を尽くして頑張っていきたい」
―ここまで続けられたのは
「間違いなく周りで応援してくれてる人や、サポーターの方たちの期待に応えたいっていう気持ちで、なんとかここまでやってきたって感じ」
―自身の膝はどんな存在か
「たくさん良い思いをさせてもらったので、感謝の気持ちももちろんありますし、さすがに苦労させすぎだろうという気持ちもあるので、それ含めて僕自身ですし、5回大ケガに見舞われながらも、素晴らしいキャリアをくれたんじゃないかと、今は胸を張って言えるかな」

―いまはすっきりした気持ちか
「引退を発表した9月ぐらいはすごく痛みは強かったので、もうやめたい、いまにもやめたいという気持ちを持っていたので、発表できた時はすごくスッキリしてました。ただ、この最終戦が近づくにつれて、膝の状況もすごく良くなり、きょうなんかは、もちろん痛み止めの薬を飲みながらでしたけど、試合中はそこまで痛みを感じずにプレーできたので、正直なところまだできるなっていう気持ちも確かにありますけど、少し余力を余した状態でアカデミーで子供たちに自分がピッチに入りながら教えていけるっていうところも、すごく僕は楽しみにしてるところ。正直なところで言うと、まだやれるなっていう手応えは感じました」
―アカデミーから22年間プレーしたクラブ
「たくさんの人に応援してもらえるクラブだと思いますし、パートナー企業さんだったり、皆さんもすごく温かい人たちばっかりだなって振り返って思いますし、恵まれた環境で、ここまでプレーさせていただいているのは当たり前じゃないって思ってるので、本当に改めて温かい最高のクラブだと思います」
―キャリアの中で、強豪クラブからのオファーがあったが残った
「決断するのは本当に迷いましたし、選手としてもそうですし、『人としても一回り、二回り成長するには、違うところも見た方がいいんじゃないか』ってたくさんの人に相談した時に言われていた。決断するのはすごく難しかったんですけど、最終的に僕はこのチームでキャリアをスタートさせて、すごく苦しいケガが多かった中で、サポーターの皆さんが力になりましたし、僕にたくさんのエネルギーを与えてくれたので、サポーターへの気持ち、思いっていうのがとにかく強かった」

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