CSで好投した先発陣 その裏にあった「加藤さん」主催の〝決起集会〟 食事代の支払いも…
伊藤(右)らが参加した先発陣の決起集会を主催した加藤貴
ポストシーズンで投手陣が揃って好投
日本ハムは20日、クライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージでソフトバンクに敗れ、シーズンが終了した。日本シリーズ進出はならなかったが、CSではエースの伊藤大海投手(28)ら先発ピッチャー陣の好投が光った。
その裏には、プロ10目の左腕・加藤貴之投手(33)が主催した〝先発決起集会〟があった。
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10年目のベテラン左腕が発起人
CSファーストステージが開幕する数日前。海鮮料理店に加藤貴、伊藤、北山、達、福島が集っていた。エスコンでの残留練習でよく顔を合わせているメンバーだが、全員で食事に行くのは初めてだった。
伊藤は「加藤さんが食事に連れて行ってくれました。僕と亘基と孝太と蓮と〝先発決起集会〟です。夜に(全員が)揃っていることがないので。いい会でしたね」と明かした。
北山(左)と話す加藤貴
幹事としての手腕は確か 過去にも…
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食事会を企画をしたのは、明るいキャラクターで後輩から慕われる加藤貴だった。昨年2月の春季キャンプではオリックスから新加入した山崎の歓迎会を兼ねた同学年会を取り仕切るなど、幹事能力はピカイチだ。
先に北山と話を進め、伊藤らに「いつ空いてる?」と声かけ。グループLINEをつくって、日程を調整し、お店の予約も率先してやった。当日は年長者として伊藤、北山と共に場を盛り上げて和やかな雰囲気を演出。先輩たちとの楽しい宴を、22歳の福島は「楽しかったですね。あの3人(加藤貴、伊藤、北山)が優しいんでね。だいぶリラックスしていました(笑)」と振り返った。
伊藤が「ごちそうしてくれました」と感謝するように、食事代は加藤貴が全額支払った。CS本番ではチーム事情でブルペン待機となり「中継ぎになったので割り勘にしよう」とボヤいていたというが、参加メンバーが好投し、ファイナルステージ第6戦までもつれる大接戦に。日本シリーズ進出が決まったら、第2回を開催する話も出ていたという。
福島(左)と話す加藤貴
環境づくりにも尽力
今シーズン、先発投手陣では道産子右腕が最多勝と最多奪三振のタイトルを獲得し、北山は自身初の規定投球回に到達。高卒4年目の達がブレークし、出遅れた福島も無傷の5勝を挙げた。
伊藤はかつて、加藤貴について「ああ見えてというか、面倒見が良いので。すごい目配り、気配り(ができる)」と語っていた。若手が伸び伸びとプレーできるのは、面白くて、優しい先輩がいるからなのだろう。
達(左)と話す加藤貴