伊藤大海 北山&金村との〝ご褒美〟を懸けたバトルの行方は? 来季は参加者も増えて世界基準に
後輩2人とのご褒美バトルを企画した伊藤。さて、結果は…
名護キャンプでルールの話し合い
今季、最多勝と最多奪三振の投手2冠に輝いた日本ハムの伊藤大海投手(28)が、シーズン前に後輩2投手と、ある約束を交わしていた。沖縄・名護の春季キャンプ中にプライベートでも仲が良い、北山亘基投手(26)、金村尚真投手(25)と3人で食事へ。「今年どうします?」と話し合いが行われ、ご褒美を懸けてのガチンコバトルが繰り広げられることになった。
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その場で「トータルの成績」を争うことが決定。項目は ①イニング数 ②防御率 ③クオリティースタート(QS、先発で6回以上を自責点3以下)率の3つに決まった。伊藤によれば「三振を入れたら(金村)尚真がかわいそうなので、三振はなくなりました(笑)。勝ち(数)も入れていない。規定(投球回)とかも出たんですけど、それは当たり前として。正々堂々と」
4月26日のロッテ戦前、練習中に談笑する(左から)金村、北山、伊藤
上限なし!? 「好きなものなんでもいい」
先発投手の証しでもある規定投球回クリアは絶対条件。「(トータルの成績)1位の人は、ほかの2人から何か買ってもらえる。好きなものなんでもいい」。豪華なご褒美を懸けて、真剣勝負をすることになった。
誰のコメント?「どっちかというと、一番挑戦する立場なので」
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昨季、投手2冠に輝いた伊藤はもちろん、後輩たちも気合十分。金村は「そういうのがなくても競い合ってますけど、形(ご褒美)があってもいいんじゃないですかね」と歓迎。北山も「僕はどっちかというと、一番挑戦する立場なので。なんとか食らい付いていきたい」と意気込んでいた。
気にかけながらも「徴収するものは徴収しますよ」
3投手とも順調に開幕ローテーション入り。シーズン序盤は三つどもえの争いとなったが、夏場になって風向きが変わった。開幕戦で完封勝利を挙げて順調なスタートを切った金村が、調子を落として7月頭に2軍降格。1カ月の再調整を経て、中継ぎに配置転換されることになった。伊藤は後輩右腕の状態を気にかけながら「アイツの負けは確定したので、徴収するものは徴収しますよ」と語っていた。
一騎打ちとなった争いは、シーズン最終盤までもつれた。①イニング数はシーズン序盤から中6日で先発ローテーションを守っていた伊藤が断トツ。②防御率はタイトル争いをしていた北山が大きくリードし、最後の最後まで競り合ったのが③QS率だった。一度でもQS失敗したら脱落となる展開に。先輩右腕が「QS数だと思っていたら、(北山に)率っすよと言われて、率か~って。奪三振を入れておけばよかった」と嘆くほどだった。

激戦の末、僅差で勝利を手にしたのは!
北山がオリックス・宮城と並んでリーグトップの81.8%、同3位の伊藤が81.5%でレギュラーシーズンが終了。大激戦の末、栄光を手にした背番号15は「結構なご褒美をもらえることになりました。来年の話にもなって、5人くらいやりたい人がいるらしくて。達とか福島もやりたいらしいです」と笑顔で明かした。
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敗れたエースも、来季に向けて闘志を燃やしている。「来年はいっぱい(参加者)いるので、沢村賞基準じゃなくて、サイ・ヤング賞基準みたいな。どれだけ制圧したかっていう。防御率とか、WHIPとかピッチャーを評価できる指標でやろうかなと思います」。来季は今年以上にハイレベルな争いとなりそうだ。
8月22日のソフトバンク戦前、練習中に伊藤(右)が中心になって達(左)、福島と談笑する